時を超えて受け継がれてきた、愛すべき日本の文化。さおり&トニー夫妻が古都京都で、その真髄を堪能してきました!
職人、住職、神主、女将......たくさんの魅力的な人々とお届けする京都和文化探訪、スタートです!
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『めづめづ和文化研究所 京都 新装版』から全7回までお届けします。今回は第3回目です。
華道
日本には古来、神霊を鎮めるために草花を用いたり、依代(よりしろ)[神霊が寄り付くもの]として「木を立てる」という習慣がありました。「いけばな」は、その風習や仏教の供花が密接にかかわり、生まれてきたと考えられています。
室町時代に新しい住宅様式「書院造」が生まれ、その様式の特徴である「床の間」に花が飾られるようになりました。この床の間に花を立てるようにして飾ったことがきっかけとなり、いけばなの起源とされる「立花(りっか)」が誕生したのです。
安土桃山時代になると茶の湯が盛んになり、豪華な立花とは対照的な、茶席での簡素な、ありのままに飾る花が生まれました。
美しい花を生けてそれを鑑賞するだけのものから、草木や花の命...... 風興(ふうきょう)[風流・風雅な趣]を元とする「いけばな」が成立し、そこに挿花の技法が加わって、現代の「華道」に発展していきました。
◆華道まとめ◆
○草木や花を切り取って花器に挿して構成し鑑賞することをいけばな(生け花)、または華道と言う。
○季節に合わせた草木や花を用いることが多い。
○花材を単に花器に挿すのではなく、芸術的な考えや表現を展開させている。
○多くの流派では生ける際、花材に「天・地・人」という宇宙の万物を表す形式を取り入れている。
○立花の他に、生花(しょうか)、自由花など様々な様式がある。
初心者Q&A
Q. 流派がいろいろありますが、どんな違いがありますか?
A. 流派によって目指す方向が変わります。3大流派を例にすると、百以上ある流派の中で最も古いのが「池坊」。ありのままの自然を大切にするのが特徴で、ルールを学びたい方におすすめです。暮らしに取り入れやすい「盛花」を生み出したのが「小原流」。さまざまな素材や前衛的な表現に興味のある方には「草月流」が人気です。先生によっても違うので、まずは教室をのぞいてみましょう。