次の世代に受け継ぎたい!「行事」と「食」が伝える日本の歴史と文化

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日本には古くから、季節や年の節目ごとにさまざまな行事があります。そして、その行事では、旬の食材を用いた料理を食べて、お祝いをする風習が残っています。お正月やひな祭りといった「ハレの日」に、華やかな料理をおいしく食べた経験は、幸せな思い出として残っていませんか?

農林水産省の広報誌「aff(あふ)」の17年12月号でも特集された、日本の行事と食のかかわりについて見ていきましょう。

季節の節目に旬の食材を食べる風習

季節の節目として、江戸時代から受け継ぐ行事が「節句」です。もともとは神様に無病息災を願うためにごちそうをお供えし、そのおさがりをいただくというものでした。節句は「人日」「上巳」「端午」「七夕」「重陽」の5つで、「七夕」以外は耳慣れないかもしれませんが、それぞれの対応する日付を見れば分かりやすいのではないでしょうか。

人日(じんじつ)......1月7日
上巳(じょうし)......3月3日
端午(たんご).........5月5日
七夕(しちせき)......7月7日
重陽(ちょうよう)...9月9日

そう、「上巳」は「ひな祭り」、「端午」は「こどもの日」ですね。「人日」は名前こそ知らなくても、「七草粥を食べる日」として知っている人も多いのではないでしょうか。また、現代では「たなばた」と読まれる「七夕」が、「しちせき」と読まれていたのもおもしろいですね。

ちなみに、これらの節句では、そのときの旬のものを使った祝儀料理を食べられてきました。端午はちまきやかしわもち、七夕はそうめん、重陽は栗ご飯などですね。その風習はいまでも、ひな祭りのちらしずしやお正月のお節など、廃れることなく残っています。

そのほかにも、夏バテ予防に江戸時代から食べられ始めた「土用の丑の日のうなぎ」、もとは中国の風習で日本に根付いた「十五夜のお月見のお団子」など、季節ごとのイベントと食は、いまでもしっかり残っています。その食を食べる風習に、どんな歴史や背景があるのか、この機会に調べてみるのもおもしろいかもしれませんね。

人の成長や長寿を祝う行事

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季節ごとの行事とは別に、日本では人の成長をお祝いする風習があります。有名なところでは、「七五三」や「成人式」などがそれにあたりますね。また、子育て経験のある方は、自分の子供に「初宮参り」や「お食い初め」などをした方も多いのではないでしょうか。成人を迎えるとお祝いはめっきり減りますが、長寿になるとまたお祝い事が増えます。60歳の「還暦」、70歳の「古希」、88歳の「米寿」などですね。

とくに子供のうちは、こういった人生儀礼を迎えるたびに、お祝いとして特別な食べ物が用意されてきました。例えば、お食い初めでは尾頭付きの焼き魚や紅白のご飯、歯固めの石などですね。七五三には、紅白の千歳あめを食べる習慣もあります。これらには、「健康で長生きしてほしい」という願いがこめられています。

しかしながら、affの特集によると、行事ごとの和食を教わったり受け継いだりしている人は減りつつあるようです。2020年に東京オリンピック開催を控え、あらためて日本の歴史や文化が世界中から注目される中、この機会に「日本の行事と和食」を学んでみてはいかがですか?

文/黒田真紀

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