人体の半分を占める細菌やウイルス、菌類は、私たちの臓器と「会話」している!/身近な科学

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※この記事は『[図解]身近な科学 信じられない本当の話』(涌井貞美/KADOKAWA)からの抜粋です。

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臓器と〝会話〟する「マイクロバイオーム」
人の体の半分は、人ではない

人の体は「人の細胞でできている」と思っていませんか。そうではありません。人本来の細胞個数は全体の半分以下。残りは細菌やウイルス、菌類などでできています。これらの総体をマイクロバイオームと呼びます。

マイクロバイオームは人体のいたるところに存在します。皮膚や口内だけでなく、内臓や目の中にも存在しています。

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マイクロバイオームは出産時に母親からもらうと考えられています。そして、生活するうちにさまざまな場所から取り込みます。マイクロバイオームの中で最近よく話題になるのが腸内細菌でしょう。その集まりは腸内フローラと呼ばれます。

腸内細菌は単に人間に寄生しているだけではありません。人の腸と協力して化学物質をつくり出し、それを用いて人の各臓器と〝会話〟しているのです。たとえば「幸せホルモン」といわれるセロトニンの多くも、腸内細菌によってつくられた物質が脳に運ばれ、合成されるといいます。私たちの感情の一部は、実は菌がつくり出しているのです。

 

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涌井貞美(わくい さだみ)

1952年、東京都生まれ。東京大学理学系研究科修士課程修了後、富士通に就職。その後、神奈川県立高等学校教員を経て、サイエンスライターとして独立。現在は書籍や雑誌の執筆を中心に活動している。著書は、『図解 身近な科学 信じられない本当の話』『雑学科学読本 身のまわりのすごい技術大百科』(以上KADOKAWA)、『Excelでわかるディープラーニング超入門』『ディープラーニングがわかる数学入門』(以上、技術評論社)、『「物理・化学」の法則・原理・公式がまとめてわかる事典』(ベレ出版)、『図解・ベイズ統計「超」入門』(SBクリエイティブ)など多数。

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『[図解]身近な科学 信じられない本当の話』

(涌井貞美/KADOKAWA)

動植物、天体から物理、統計学まで。知っておくべき科学の基本や、現代科学を読み解くのに必要な知識について、身近な例を挙げながらやさしく解説! わかりやすい図解(イラスト・写真)つきなので、学生から年配層まで、科学全般の知識が浅い読者でもとっつきやすく、「科学の教養」が身につけられる100項目を提供する内容です。

この記事は書籍『[図解]身近な科学 信じられない本当の話』からの抜粋です。

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