かなたの星も裸眼でキャッチ。人間の目に備わった奇跡の感知能力/身近な科学

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※この記事は『[図解]身近な科学 信じられない本当の話』(涌井貞美/KADOKAWA)からの抜粋です。

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明と暗を感じる細胞の驚くべきしくみ。

目の細胞は1粒の光も感知する

人の目は、どのように光を「見て」いるのでしょうか。眼球の奥には網膜(もうまく)があり、そこに光を感じ取る視(し)細胞があります。視細胞は桿体(かんたい)細胞錐体(すいたい)細胞の2種に分けられ、それぞれが異なる役割を担っています。

桿体細胞は薄暗がりで活躍し、明暗を感知します。その感度は驚くほどで、1つの細胞が光子1個だけにも反応します。光は粒[光子(し)]の集団と考えられます。その粒一つひとつはとても小さなエネルギーしか持ちません。その微小な粒を感じ取るのはまさに奇跡。おかげで、何万光年のかなたから来る星の光を裸眼でキャッチできます。

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ちなみに、ニュートリノの実験で有名な「スーパーカミオカンデ」の実験施設では、光子1個をとらえるセンサー装置は直径50センチにもなります。

もう一方の視細胞である錐体細胞は明るい場所で活躍し、色を見分けます。色ごとに異なる感度を持つ細胞から構成され、目に入る光の色を識別します。この細胞の種類が、見分けられる色の種類に一致するのです。

 

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涌井貞美(わくい さだみ)

1952年、東京都生まれ。東京大学理学系研究科修士課程修了後、富士通に就職。その後、神奈川県立高等学校教員を経て、サイエンスライターとして独立。現在は書籍や雑誌の執筆を中心に活動している。著書は、『図解 身近な科学 信じられない本当の話』『雑学科学読本 身のまわりのすごい技術大百科』(以上KADOKAWA)、『Excelでわかるディープラーニング超入門』『ディープラーニングがわかる数学入門』(以上、技術評論社)、『「物理・化学」の法則・原理・公式がまとめてわかる事典』(ベレ出版)、『図解・ベイズ統計「超」入門』(SBクリエイティブ)など多数。

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『[図解]身近な科学 信じられない本当の話』

(涌井貞美/KADOKAWA)

動植物、天体から物理、統計学まで。知っておくべき科学の基本や、現代科学を読み解くのに必要な知識について、身近な例を挙げながらやさしく解説! わかりやすい図解(イラスト・写真)つきなので、学生から年配層まで、科学全般の知識が浅い読者でもとっつきやすく、「科学の教養」が身につけられる100項目を提供する内容です。

 

この記事は書籍『[図解]身近な科学 信じられない本当の話』からの抜粋です。

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