薄着が多い夏は、コーディネートがシンプルになりがち。今回はウエディング小物作家の渋沢英子(しぶさわ・えいこ)さんに、薄手のきものや浴衣地で作る「軽やかな夏小物の作り方」を教えてもらいました。
【前回】きものや浴衣を「細スカーフ」にリメイク! シンプルな「夏のコーデ」に彩りをプラス
うちわ
昔から親しまれ、平安時代には涼を取るほか、貴族が顔を隠して日差しを遮るために使ったといううちわ。いまも暮らしの小物として重宝します。浴衣を着る際には持ち歩いてもおしゃれです。
日本の夏ならではの趣
景品でもらったうちわも、きものの端切れで風情たっぷりに生まれ変わります。うちわ本体に、花柄のきもの地(右)と萩柄の浴衣地(左)を貼っています。
生地を貼るだけ
材料は浴衣やきものの端切れと両面テープだけ。簡単にできるので、年ごとに生地を替えても。
作り方
材料(1枚分)
好みの浴衣地かきもの地...各約30×30cm(両面に貼る場合は2枚)、うちわ、両面テープ
のれん
次にご紹介するのは、四角い生地で作るのれん。日差し除よけ、目隠し、部屋の間仕切りといろいろな使い方ができます。サイズや枚数は掛ける場所に合わせて変えましょう。
日差し除けのれん
窓を開け、桟さんの部分に突っ張り棒をセットしました。カーテンを閉め切りたくないけれど、日差しは除けたい...。そんなときに役立ちます。風に揺れる涼しげな様子も夏ならでは。間仕切りとして部屋の中に掛けても。
カフェカーテン風目隠し
生地の上部を輪にぬい、突っ張り棒を通しているだけ。素材は絞りのきもの地。使い方が変わると花や鼓の柄が新鮮に映る...。これもリフォームの魅力です。
きものや浴衣の生地幅をそのまま利用
上図のように、きものや浴衣をほどいたときにできる約36cm幅の四角い布を使うと簡単に作れます。耳を使えば布端の始末もラクです。
日差し除けのれんの作り方
材料(日差し除けのれん)
好みの浴衣地...18×76cm4枚
突っ張り棒(直径23mm)
細長い四角形を並べます
幅36cmの浴衣地を縦半分に細長く裁ち、縦向きに使っています。布間にすき間があくので、風通しがよく見た目も軽やか。
目隠しの作り方
材料(目隠し)
好みのきもの地...36×122cm2枚
突っ張り棒(直径23mm)
きもの地を横向きに使います
長さはきもの地の幅のまま。ここでは2枚掛けてボリュームを出しました。
取材・文/飯田充代 撮影/奥谷 仁 イラスト/小池百合穂