日本に古くから伝わる飾り結びの一つ「叶結び」ってご存じですか? 『毎日が発見』本誌で人気の連載「マミ山本さんのきもの小物でリフォーム」より、今回はこの「叶結び」(かのうむすび)を利用したキーホルダーやイヤリングなど、「帯締め」を利用して作るとっても素敵な小物の作り方をご紹介します。
結び目を表から見ると「口」。縦横に2本ずつ並んだ線は、「叶」という字の偏。
たんすにしまってあった色とりどりの帯締めを、日本に古くから伝わる飾り結びの一つ「叶結び」にしました。この結び目には〝願いが叶(かな)う〟という意味があり縁起がいいのです。日々の暮らしに小さな幸せを...。そんな気持ちで結びませんか?
【キーホルダー】
帯締めで叶結びを作り、鍵を付けます。房の付いた2本の端のうち1本は結び目の際で裁ち、裁ち端に接着剤を付けてほつれを防ぎます。
裏から見ると「十」 縦横に線が交差する裏面は、「叶」という字の旁(つくり)。
願いが「叶(かな)う」結び方です
表裏合わせて「叶」という字になります。編み方は簡単です。
《編み方》
帯締めは、手になじんで結びやすい柔らかめのものを選びましょう。大きさはお好みで。上部の輪の長さは使用目的に合わせて決めます。
*分かりやすいよう2色で説明しています。
①帯締めを2つに折って交差させ、右側を矢印のように左の下に運ぶ。
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②左側を矢印のように輪に通す。
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③結び目を引き締めて形を整える。
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④できあがり。
【イヤリング】
平たい帯締めで叶結びを作り、結び目の端で余分を裁ってほつれ止めの接着剤を付けました。飾りにパールをぬい留め、裏にイヤリング金具を貼っています。
【バングル】
結び目を2つ作ります。腕に巻いて房の付いた端を輪に通します。
【夏帽子の飾り】
浴衣を着るときなどに帯締めにする飾りひもで。結び目を3つ作り飾りに帯留めを通しています。ネックレスにしてもすてき。
【バスケットチャーム】
結び目は4つ。願掛けのようにこのまま窓辺につるしても。カーテンのタッセルとしても使えそうです。
【まとめ読み】マミ山本さんの『端切れできものリフォーム』記事リスト
取材・文/飯田充代 撮影/奥谷 仁 イラスト/小池百合穂