「いまの鳴き声はどんな意味?」「なんでいつも、ごはんをちょっとだけ残すの?」など、猫の行動にはミステリアスなところがたくさんありますよね。そこで、SNSで人気の獣医師・藤井康一さんの著書『現役獣医師が猫のホンネから不調の原因までを解説! 家ねこ大全285』(KADOKAWA)より、フードやトイレなど暮らしのコツや、不調や病気に関する医療情報など、猫についての最新情報をご紹介します。
Q.猫の目やにが黒いんですけど!
A.目やにの色でも体調がわかる。白、黒、グレーは健康、黄色や緑は不調のサイン
猫の顔に目やにを見つけたら、色をチェックしてみましょう。
白、グレー、黒であれば猫の健康状態は良好。
また、コーヒーのしぼりかすのような赤や赤褐色をしていることもあり、一見びっくりしますがこれも問題ありません。
注意したいのは、目やにの色が黄色や緑色の場合です。
人間でも風邪を引くと黄色や緑のたんが出ますよね。
こういった色だと細菌感染していることが多いのです。
また外傷による目やにの場合は緊急を要することも多いです。
目やにをほうっておくと固まって皮膚炎になることがあるので、見つけたら取ってあげましょう。
固まって取りにくければ、次のような方法があります。
① ぬるま湯に人用の洗顔液を少量混ぜます。
② コットンやガーゼを①の液に浸し、絞ったもので猫の目元をぬぐいます。
ウエットティッシュはアルコール成分が配合されていることがあります。
眼を刺激してしまうので使わないでくださいね。
Q.目の健康は自宅でチェックできる?
A.眼の病気は表に出にくいから毎日、猫と見つめ合いましょう
飼い主さんが自宅でできる目の健康チェックを紹介します。
●まぶたの裏(結膜)が真っ赤になっていないか。赤くなっていたら結膜炎の可能性あり。左右で色が違わないかもチェック。
●瞳孔は縦に長い形をしているか
●瞳はくっきりしているか
●端がいびつだったり、欠けたりしていないか
●左右の瞳孔の大きさが違っていないか
●瞳がにごっていないか
どれか一つでも異常があれば、一度病院で加齢によるものなのか、病気によるものなのかを判断してもらいましょう。
とくに左右差がある場合は眼の老化や眼の病気だけでなく、それ以外の病気(外耳炎などの耳の病気、神経疾患、腫瘍性疾患など)によって症状が表れている可能性があります。
イラスト/柴田ケイコ
ほかにも書籍では、フードやトイレなどの「猫との暮らしのコツ」や、不調や病気に関する「医療情報」など、猫に関する285の最新情報が分かりやすく解説されていますので、興味がある方はチェックしてみてくださいね。