飲み水を少し温めてあげて。飼い猫の「冬の過ごし方の注意点」/家ねこ大全(25)

「いまの鳴き声はどんな意味?」「なんでいつも、ごはんをちょっとだけ残すの?」など、猫の行動にはミステリアスなところがたくさんありますよね。そこで、SNSで人気の獣医師・藤井康一さんの著書『現役獣医師が猫のホンネから不調の原因までを解説! 家ねこ大全285』(KADOKAWA)より、フードやトイレなど暮らしのコツや、不調や病気に関する医療情報など、猫についての最新情報をご紹介します。

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Q.冬の過ごし方で注意することがあれば知りたい

A.冬の飲み水は冷たすぎる!少し温めた水を与えて体温をキープしましょう


暑い時期だけでなく、寒い時期にも猫は脱水症になります。

寒いと行動量がグッと減って温かい場所で寝ている時間が長くなること、体温維持のためにあまり水を飲まなくなるのがおもな原因です。

暑い時期と同様に、部屋の温度を適温に保つことで防げますが、飲み水をあげるときに少し工夫するとよいでしょう。

猫にはぬるま湯を与えるようにします。

冬場は水を置きっぱなしにしておくと7度くらいになり、猫にとっては冷たすぎて飲もうとしません。

温かいうちに飲んでもらいたいので、猫に直接飲ませてあげる、飲んでいるところを見守ってあげます。

これにも意味があって、しっかり水を飲んでいることを飼い主さんが確認でき、安心することができます。

また、猫は視力が悪く、動いていないものをとらえるのが苦手ですが、湯気によって水があることとその場所を把握することができるメリットもあります。

指で水をかきまわして音をだすと飲んでくれやすくなります。

水と同様、フードも少し温めたり、スープなど水分量の多いものを与えたりするのもおすすめです。


Q.暖房だけで寒くないかな?

A.エアコンだけだと猫には寒い。毛布やかまくら遠赤外線ヒーターの用意を


冬場になると、低体温症で緊急来院する猫が増えます。

冷たい空気は下のほうに溜まりますよね?

猫がおもに生活している床に近い場所は人間が体感するよりもずっと寒くなっていることを見落としがちです。

とくに子猫や高齢猫、やせている猫がいる場合は、エアコンや床暖房に加え、毛布やかまくらを用意してください。

じつはエアコンでは体の深部まで温まらないことがあり、個人的には遠赤外線ヒーターをおすすめしています。

高齢猫の飼い主さんで、ホットカーペットを使用するときは低温やけどに注意してください。

高齢猫は寝ている時間が長いので、低温やけどする場合があります。

最低4時間ごとに体位を変えてあげてください。

とくに毛が濡れたまま寝るとやけどしてしまうので、尿などで濡れていないかチェックしてあげましょう。

イラスト/柴田ケイコ

ほかにも書籍では、フードやトイレなどの「猫との暮らしのコツ」や、不調や病気に関する「医療情報」など、猫に関する285の最新情報が分かりやすく解説されていますので、興味がある方はチェックしてみてくださいね。

【まとめ読み】『家ねこ大全285』記事リスト

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藤井康一(ふじい・こういち)
藤井動物病院院長、獣医師、獣医学修士、博士(学術)、経営管理修士。2011年にツイッターを開始。多くの飼い主さんに「こんなことに注意をしてもらえれば」という現役獣医師ならではの最新情報を発信したところ、「困っていたときに役立った」と評判に。フォロワーは5万人超える(2020年7月現在)。

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『現役獣医師が猫のホンネから不調の原因までを解説! 家ねこ大全285』

(藤井康一/KADOKAWA)

猫好きの方は、大好きだからこそ猫のミステリアスな部分をもっと知りたいですよね。さまざまな行動が意味する猫の気持ちや不調のサインなどをSNS上で人気No.1の獣医さんが解説しています。ちょっとした豆知識から、近年注目されている「猫のうつ」など最新の病気の治療まで、猫のことがすべてわかる一冊です!

※この記事は『現役獣医師が猫のホンネから不調の原因までを解説! 家ねこ大全285』(藤井康一/KADOKAWA)からの抜粋です。

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