一緒にしてはダメ。薄毛の治療薬は女性と男性で異なります!/抜け毛予防

pixta_36284930_S.jpg抜け毛は自分とは関係ないと思い、特に気にせず生活していませんか? そんな方は要注意! 髪は抜け始める前からケアすることが重要なのです。特別なことは必要ありません。衣食住を中心とした生活習慣を根本から見直すだけで、数年後の未来の自分の髪に先行投資することができます。最新の科学的根拠をもとに知識を深め、薄毛にならないための生活を今から始めてみませんか。

抜け毛にまつわるさまざまな原因や治療法、ケアなどを薄毛治療の第一人者である岡嶋研二先生に伺います。

前の記事「薄毛の治療薬。本当のところ効果はどのくらい?/抜け毛予防(21)」はこちら。

 

男性と女性で異なる薄毛のホルモンメカニズム

女性の場合、頭頂部の分け目から薄くなることが多く、これは女性ホルモンの低下が原因といわれます。更年期以降の女性では、エストロゲンという女性ホルモンが減少することで、毛穴から生える髪の本数が減ってしまうのです。さらに、閉経することで男性ホルモンのバランスが優位になってしまうこともあげられますが、男性ホルモンの量自体は少ないので、男性のようなツルツルの頭になることはありません。

男性の場合、男性型脱毛症(AGA)と呼ばれ、男性ホルモンの一種であるDHT(ジヒドロテストステロン)の増加が原因といわれています。

 
女性に有効とされる治療薬一覧はこちら!

女性の薄毛に効果的といわれる治療薬は男性のそれとは違います。では具体的にどのような種類の治療薬があるのか、見ていきましょう。

●パントガール
一般的に処方されることが多いのがこの薬。女性特有の薄毛である、びまん性脱毛症に効果を発揮すると言われています。有効成分は、ケラチン、L-シスチン、ビタミンB1、アミノ酸などビタミン剤に近い成分です。70%以上の患者に抜け毛の減少効果が認められていますが、はっきり改善が見られるほどの効果は、ありません。

●リアップリジェンヌ
男性用よりも、配合されるミノキシジルが低濃度。その他、毛細胞に栄養を補給するパントテニールエチルエーテル、皮脂の酸化を防ぐトコフェロール酢酸エステルなどの成分が入っています。ミノキシジルも、弱いながら、知覚神経を刺激して、IGF-1を増やす作用を持っていますが、カプサイシンやイソフラボンに比べると、弱い作用です。

●パントスチン
女性型脱毛症(FPHL)に効果的といわれる治療薬。アルファトラジオールが主成分で、男性用の治療薬プロペシアの有効成分「フィナステリド」と同じ働きを持ち、抜け毛を防ぎます。ただし、頭皮のかゆみや発疹などの副作用が出るという報告もあるので服用には注意が必要です。

 
女性の場合は、ストレスを減らす、生活習慣の見直しも大切

更年期の女性の場合、女性ホルモンが減少するので、薄毛の改善は、カプサイシン、イソフラボン、そしてタキシフォリンなどのサプリメントに頼るしかありません。しかし、若い女性はストレスによって、女性ホルモンの分泌リズムが狂いやすいので、生活習慣の悪化による薄毛が多く見受けられます。サプリメントを試すことも大切ですが、同時に、食事、睡眠、運動を改善してみてください。それだけでも、ある程度の改善はみられるでしょう。

 

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取材・文/荒井さやか

<教えてくれた人>
岡嶋研二(おかじま・けんじ)先生

1978年、熊本大学医学部卒業。1982年、熊本大学大学院医学研究科修了(医学博士取得)。日本学術振興会特定国派遣研究員としてウィーン大学医学部への留学、熊本大学医学部助教授、そして名古屋市立大学大学院医学研究科教授を経て、2012年4月、名古屋Kクリニックを開院。血液学を中心に研究を進め、育毛作用を有するインスリン様成長因子-1(IGF-1)を増やす新たな方法を見いだし、育毛効果を発揮する治療法の開発へと応用している。

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