免疫力を高め、スタミナ食材として昔から食べられてきた「にんにく」。実は、驚くほど体によい栄養素を含んでいます。毎日、少しずつにんにくを摂ることは、健康を維持し、疲れない体づくりに役立ってくれます。
そのまま食べるのはなかなか難しいですが、保存食にすれば簡単に摂れておすすめ。さまざまな料理へのアレンジも自在です。料理研究家で管理栄養士の村上祥子先生に、簡単に作れる保存食のレシピや活用メニューを教えてもらいました。
前の記事「甘めのみそに漬けて美味! みそにんにくの作り方/にんにくで毎日元気(6)」はこちら。
みそにんにく活用レシピ
(※みそにんにくの作り方はこちら)
「小松菜のみそにんにく炒め」
にんにくのアホエンは油とともに70~80℃に加熱したときにできる成分です。サッと炒め物にすると有効に摂取できます。
1人分73kcal/塩分0.4g
【材料(2人分)】
小松菜...1/2束(約150g)
みそにんにく(薄切り)...小さじ2
サラダ油...大さじ1
こしょう...少々
【作り方】
1 小松菜は5㎝長さに切り、水につけてパリッとさせ、ざるへ上げる。十分水を吸わせて炒めると、シャッキリ歯ごたえ良く仕上がる。
2 フライパンにサラダ油とみそにんにくを入れて弱火で炒め、香りが出てきたら1を加え、強火にして炒め、こしょうをふる。
「かぶら蒸し」
体にも舌にもやさしい味のお料理です。疲れたな、というときにはぜひみそにんにくをプラスして!
1人分87kcal/塩分1.2g
【材料(2人分)】
白身魚...2切れ(約80g)
塩...少々
生しいたけ...1/4枚
三つ葉...2本
かぶ...1個
卵白(溶きほぐしたもの)...大さじ1
みそにんにく(薄切り)...小さじ1
酒...小さじ1
ぎんなん(水煮)...2個
A だし...80ml
しょうゆ...小さじ2
みりん...小さじ1
片栗粉...小さじ1/2
水...小さじ1
【作り方】
1 魚に塩をふって10分おき、熱湯に通し、冷水に取ったらすぐ引き上げて水分を取る。
2 生しいたけは軸を落とし、半分に切る。三つ葉は3㎝長さに切る。
3 かぶは皮を厚めにむき、細かいおろし金でおろし、水けを絞り、ボウルに入れる。卵白を混ぜ、みそにんにくを混ぜる。
4 蒸し碗か皿に1を入れ、酒をふり、3をのせ、2とぎんなんをのせる。蒸し器に入れ、強めの中火で10~12分蒸す。
5 鍋にAを合わせて煮立て、水溶き片栗粉でとろみをつけ、4にかける。
「鶏肉のみそにんにく炒め」
にんにくと鶏肉も相性が抜群。みそにんにくがあれば下味の塩だけでおいしく作れます。
1人分282kcal/塩分0.5g
【材料(2人分)】
鶏もも肉...200g
塩、こしょう...各少々
オリーブ油...大さじ1
みそにんにく(薄切り)...小さじ2
白ワイン...大さじ2
レモン汁...大さじ1
こしょう...少々
【作り方】
1 鶏肉はひと口大に切り、塩、こしょうする。
2 厚手鍋にオリーブ油とみそにんにくを入れ、弱火にかける。鍋を傾けてにんにくに油がかぶるようにして炒める。
3 にんにくが軽く色づいたら1を加え、皮から焼き始める。中火で4分焼いて焼き色がついてきたら裏返し、弱火で5~6分焼いて火を通す。
4 白ワインとレモン汁を加えて強火にし、汁が半量になるまで煮つめて火を止める。
5 器に盛り、フライパンに残った汁をかけ、こしょう少々をふる。
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取材・文/石井美佐 撮影/中野正景
村上祥子(むらかみ・さちこ)さん
料理研究家・管理栄養士。1942年、福岡生まれ。公立大学法人福岡女子大学国際文理学部・食・健康学科客員教授。食材の持つ力で健康寿命の延伸を図る研究に関与する。同大学内の「村上祥子料理研究資料文庫」では50万点の資料が一般公開されている。