脊椎圧迫骨折の患者に対する治療は、コルセットなどで固定する方法が一般的。しかし近年、医療用のセメント(骨セメント)を使う新たな治療法が広がりを見せており、圧迫骨折の痛みに悩む人の一助となりそうです。
この記事は月刊誌『毎日が発見』2023年10月号に掲載の情報です。
脊椎圧迫骨折とは
・背骨(脊椎)が押しつぶされて変形してしまう骨折。
・加齢で骨がもろくなった女性に多く、骨粗鬆症が原因のケースが大半。
・転倒や重い物を持った、勢いよく座ったなどがきっかけになることが多い。
・痛みの程度は、激痛から気付かないものまでさまざま。
脊椎圧迫骨折の骨セメント治療とは
圧迫骨折した背骨に針で医療用の骨セメントを注入して痛みを取る治療のこと。
保険適用されているのは、風船を使うBKP(経皮的椎体形成術)と、風船と合わせてステント(金網製の筒)を使うVBS(骨粗鬆症性椎体骨折ステント留置術)の2種類。
対象となる人
・骨粗鬆症が原因の脊椎圧迫骨折で、保存療法を行っても期待した効果が見られない人。
・がんが骨に転移することで起こる脊椎圧迫骨折の人。
治療は
手術は全身麻酔で行い、所要1時間程度。2~7日間程度の入院が必要。1度の手術で治療は1カ所のみ。がんが原因の場合は、1度に3カ所まで。ただし、がんはVBS治療不可。
骨セメント治療の手術方法
BKP治療は、つぶれた骨の中で風船を膨らませ、できるだけ骨折前の状態に近づけた上で、骨セメントを注入します。骨セメントは、20分程度で固まります。
骨折した骨に、小さな風船がついた針を刺す
風船を膨らませ、できるだけ骨折前の形に戻す
風船を取り出し、できた空間に骨セメントを注入