「骨代謝」で衰える骨を強くする! 「骨を若返らせる」食べ方3カ条

40代から衰え始める骨を強くし、若々しさを保つポイントは「骨代謝」です。今回は、光伸メディカルクリニック院長の中村光伸(なかむら・こうしん)先生に、「骨代謝の効果を高める食べ方」についてお聞きしました。

【前回】40代から骨は衰え始める...!刺激を与えるだけで骨が若返る「骨たたき体操」

骨代謝の効果を高める食べ方3カ条

1.3食に必ずたんぱく質を

「骨代謝」で衰える骨を強くする! 「骨を若返らせる」食べ方3カ条 2210_P074_01.jpg

骨の強度を保つコラーゲンはたんぱく質の一種。不足すると骨がもろくなりますが、「骨粗鬆症の女性はほぼ100%、たんぱく質不足」と、中村先生。1日の必要量は体重1kgあたり約1.0g 。体重50kgなら約50gは必要ですが、1日のうち1食でも食べないと、十分な量を摂るのは難しくなります。1日3食を規則正しく食べ、毎食必ず卵や肉、魚、乳製品、大豆製品などを摂ることを心がけましょう。

2.カルシウムをビタミンK、Dと併せて摂る

「骨代謝」で衰える骨を強くする! 「骨を若返らせる」食べ方3カ条 2210_P074_02.jpg

骨の主成分であるカルシウムを摂取するには、1日コップ1杯の牛乳を摂ると良いですが、実はカルシウムだけ摂っていても骨は強くなりません。腸でカルシウムの吸収を促すビタミンD(さけ、しらす干し等)、カルシウムを骨に沈着させるビタミンK(納豆、ほうれん草等)も併せて摂ることが大切です。

3.細胞の機能を高める亜鉛も忘れずに「骨代謝」で衰える骨を強くする! 「骨を若返らせる」食べ方3カ条 2210_P074_03.jpg

亜鉛も不足しがちな栄養素の一つ。中村先生によると「亜鉛は細胞間の連絡機能を促す働きがあります」。つまり、不足すると、骨細胞が骨芽細胞に出す「骨を作れ」という指令や、骨芽細胞と破骨細胞のやりとりなどが滞る可能性があります。かき、赤身の牛肉、ごま、レバーなどに多く含まれています。

骨のことが気になったら整形外科で検査を「骨代謝」で衰える骨を強くする! 「骨を若返らせる」食べ方3カ条 2210_P074_04.jpg

骨の状態を知る検査にはX線の他、婦人科に多い超音波を使ったものがありますが、中村先生は、精度が高い「全身DXA(デキサ)法」をすすめています。

これは2種類のX線を腰や足の付け根、腕に当て、骨密度を測定する方法で、多くの整形外科で受けることができます。

また、自治体が骨密度の検診を実施している場合もあります。

「骨の老化は自覚症状がないもの。折れて初めて気付く前に、45歳を過ぎたら一度検査を受けましょう」

取材・文/岡田知子(BLOOM) イラスト/秋葉あきこ

 

光伸メディカルクリニック院長
中村光伸(なかむら・こうしん)先生

整形外科医の知見から骨のしくみ、体の動かし方を生かした骨トレーニングを提唱。著書に『医者が考案した骨粗しょう症を防ぐ1分間骨たたき』(アスコム)など。

この記事は『毎日が発見』2022年10月号に掲載の情報です。

この記事に関連する「健康」のキーワード

PAGE TOP