転倒・骨折を防ぐ3つのコツ
(1)体を動かして骨の代謝アップ
骨は、新しい骨を作る「骨芽(こつが)細胞」と、古い骨を壊す「破骨(はこつ)細胞」による「骨代謝」によって作られています。
加齢により破骨細胞の働きが優勢になると骨密度が低下し、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)を招きます。
骨は運動などで衝撃を受けると、骨の中にある「骨細胞」が骨芽細胞に「骨を作れ」と命令します。
これにより骨芽細胞が活発化し、骨が強くなります。
(2)自宅の〝危険な場所〞に注意
骨折を招く転倒は、実は自宅で最も多く起こります。
庭の石や玄関マットなどのちょっとした段差のほか、居間では床に置きっぱなしの新聞紙や座布団、家電のコードなどに注意。
深夜トイレに行く際には暗い階段や廊下も危険です。
長いスカートやスリッパも避けましょう。
〈 高齢者が自宅で転倒する場所 〉
1位 ... 庭(36.4%)
2位 ... 居間、リビング、茶の間(20.5%)
3位 ... 玄関、ホール、ポーチ(17.4%)
4位 ... 階段(13.8%)
5位 ... 寝室(10.3%)
(3)3大栄養素+油をセットで摂る
骨を強くするには、カルシウム(牛乳やしらすなど)のほか、ビタミンK(納豆や小松菜など)、ビタミンD(紅さけや干ししいたけなど)が不可欠。
ビタミンKとDは脂溶性ビタミンのため、油脂類と合わせて食べると吸収されやすくなります。
「おすすめは脂ののった紅さけやまぐろなどの魚類。ビタミンDと油を同時に摂れます」(林先生)