「聴力」「視力」の衰えで認知症リスクが上がる。脳寿命をのばす新習慣【脳内科医の加藤先生が伝授】

耳と目を「刺激する」習慣

「私が考案した助詞強調音読法(※1)は、脳のさまざまな働きを活性化させます」と加藤先生。

黙読の際は、脳内の視覚系や理解系がよく働きますが、自分で強調した助詞を聞こうとすることで、声を出すだけの音読よりも聴覚系が一層刺激されます。

加えて声を強く意識して出すことで運動系や伝達系が活性化します。

「一人の時間こそ、助詞を強調した音読がおすすめです」

この機会に、次の『平家物語』の助詞強調音読に挑戦しましょう。

※1「 の、を、に、が、は」などの助詞を強調させて読む音読法。

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音読をする

耳・目にイイ

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※2 「さらそうじゅ」とも言う。

ラジオを聴く

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「ラジオを聴くことは、耳だけが頼りの不自由な状態です。そのため、理解しようと脳が活発に働きます」と、加藤先生。

研究では、1日2時間、30日間ラジオを聴いた人の脳を実験前後で比較すると、全員、右脳の側頭葉が成長。

聞く力、イメージを記憶する力が強化されていました。

真っ暗な部屋でラジオをつけて眠りにつくのもいいと加藤先生。

自然と意識が聴覚に集中できます。

就寝後は電源が切れるよう設定を。

テレビの音が
聞こえにくいと思ったら
無理をせず、ボリュームを大きくして聞き取りやすい音量で見ましょう。周囲が気になる場合は、ヘッドホンやイヤホンを使うのもいいでしょう。

構成・取材・文/寳田真由美(オフィス・エム) イラスト/カトウミナエ

 

<教えてくれた人>
加藤プラチナクリニック院長
加藤俊徳(かとう・としのり)さん

脳内科医、医学博士。株式会社「脳の学校」代表。昭和大学客員教授。助詞強調音読法や脳番地トレーニングを提唱。『「名前が出てこない」「忘れっぽくなった」人のお助けBOOK』(主婦の友社)など著書多数。

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