腰痛・しびれに。「正すべき4つのクセ」と「寝たまま体操」を徳島大学医学部の西良浩一教授が伝授

足腰の痛みやしびれで歩けない、足に力が入らない...。脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう)によるそんな悩みは、体の使い方次第で改善できます。寝たままラクにできる体操で、快適に動ける体を手に入れましょう。

毎日、少し動くだけで痛みやしびれが改善

腰部脊柱管狭窄症は、腰椎(背骨の腰の部分)の中央を通る脊柱管が狭まることで、足腰に痛みやしびれが現れる病気です。

「原因は加齢の他、反り腰など体の使い方が大きい」と、西良浩一先生。

大半は、下記の体のクセのうち、いずれかが当てはまるそうです。

「共通するのは背骨全体の動きが硬く、腰椎ばかりに負担がかかっていること。改善には、正しくて無理のない体の使い方や背骨の動かし方が必要です」

「寝たまま体操」は、胸椎(背骨の胸の部分)や股関節など、腰以外の可動性を高めることで背骨が柔軟に動くようになり、腰への負担が軽減。

痛みやしびれも軽快します。

複数の体のクセが該当する人は、日替わりで体操を変えてOK。

毎日続けることが肝心です。

4つの体のクセを正しましょう

反り腰

骨盤が前傾し、腰椎(背骨の腰の部分)が反り過ぎているタイプ。

神経や血管の圧迫が強まり、坐骨神経痛やしびれが生じやすくなります。

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壁に頭、お尻、かかとをつけて立つ。腰に大きくすき間があく人は反り腰の可能性あり。

正すには反り腰を正す

胴体の筋力不足

体幹(胴体)深部の筋肉が弱く、腰椎ばかりが動いて腰に負担がかかるタイプ。

腰椎すべり症や変性側弯症を招きやすくなります。

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腰椎が不安定で腰にばかり負担がかかる

正すには胴体の筋力をつける

胸の背骨が硬い

胸椎(背骨の胸の部分)が硬いために、背骨のうち腰椎ばかりを過剰に動かしてしまい、腰痛を引き起こすタイプ。

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胸椎が硬く、腰に過剰に負担がかかる

正すには胸の背骨をやわらかくする

股関節が硬い

股関節が硬く、腰椎ばかりを動かしてしまうタイプ。

太ももの筋肉を柔軟にして、股関節の可動域を広げることが必要です。

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股関節が硬いため、可動域(動かせる範囲)が狭く、腰に過剰に負担がかかる

正すには股関節をやわらかくする

 

<教えてくれた人>

徳島大学医学部運動機能外科学(整形外科)教授
西良浩一(さいりょう・こういち)先生

医学博士。徳島大学医学部卒業。2010年帝京大学医学部附属溝口病院整形外科准教授、13年より現職。丁寧な問診による原因究明診断とピラティスを応用した運動療法を取り入れた治療に定評がある。

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この記事は『毎日が発見』2023年7月号に掲載の情報です。
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