年齢を重ねるにつれて増えていくひざの悩み。そこで、無理なく続けられる新習慣をご紹介。ストレッチやサポーターなど自分に合う方法を取り入れて、スタスタ歩ける脚を目指しましょう。
教えてくれたのは
都賀整形外科リハビリクリニック 整形外科医
渡辺淳也(わたなべ・あつや)先生
医学博士。千葉大学医学部附属病院整形外科勤務などを経て2021年より千葉大学整形外科学講座客員教授。著書に『ひざの激痛が30秒~でよくなるひざ皿ストレッチ』(文響社)。
ひざ皿周りをほぐして痛みをラクにする
ひざ関節の軟骨がすり減り、変形や痛みが起こる変形性膝関節症。
「立ったり座ったりするときや歩き出しなど動き出す際は痛むが、次第に痛みがなくなる場合は、変形性膝関節症の可能性が高い」と、渡辺淳也先生。
悪化を防ぐには、ひざにかかる負担をできるだけ小さくする必要があります。
「進行するほどひざ皿周りは硬くなり、神経が刺激されて痛みが出やすくなります。ひざ皿ストレッチ(下記)は、ひざ皿をゆらすことでひざ皿周りがほぐれて神経の炎症が抑えられ、痛みが減少します」。
痛みがなくても、ひざを伸ばせない人は行うことで予防になります。
ただし、就寝時にひざが痛む人は、別の病気が隠れている可能性が。
ストレッチは行わず、早めに整形外科を受診しましょう。
ひざ皿ストレッチ
ひざの痛みがある脚に行います。ただし、ひどい痛みがあるときは行わないようにしましょう。
《ゆらす》
ひざ皿を上下10回→左右10回、ゆっくり動かす。30秒を目安に行う
1セット上下、左右各10回
×10回
×1日2~3セット
《伸ばす》
ひざをまっすぐ伸ばすように30秒間軽く押す
1セット30秒
×10回
×1日2~3セット
《曲げる》
ひざを胸に引き寄せ、30秒間キープする
1セット30秒
×10回
×1日2~3セット
動き出しの痛みには
座ったまま、痛みのある方のひざを少し上げ、ひざから下を15秒ブラブラさせる。まだ痛みがある場合は、少し長めに行いましょう。