リンパティック・ストレッチの考案者である前新マミさんに「肩から腕を動かして首の痛みを改善するストレッチ」を教えてもらいました。
リンパ体操とは
毎日激しい練習を重ねるバレリーナの疲れを早く取り、筋肉を蘇らせるメンテナンスのストレッチ。リンパの流れを促進して体の隅々まで巡らせ、体を修復・回復させて歪みを正すのが目的です。
「首の痛みは肩甲骨のこりからきていることが多いので、肩回りからほぐします」
首だけでなく肩から動かす
首の痛みは、筋肉がこっていたり関節の可動域が狭くなったりして出るケースと、頸椎椎間板ヘルニアや頸椎症性神経根症等の首の病気からくる神経の痛みに大別されます。
病気の場合は、もともとの原因を治療しないとなかなか痛みは解消されません。
筋肉や関節からくる痛みの場合は、体を動かすことで痛みを少しでも改善していきましょう。
首が痛い、こっているという人は、肩甲骨の周りや腕のつけ根もこっていて血流やリンパの流れが悪くなっています。
首そのものというよりも、肩や肩甲骨のこりやこわばりが首の痛みを起こしていると考えられます。
首そのものをもんだり動かすことも大事ですが、肩から腕を動かして血流やリンパの流れを大きく促進すると、痛みが改善されていきます。
首の痛みは放置すると頭痛にもつながるので、気を付けましょう。
腕を肩の高さで横に伸ばし親指を天井方向に立てます。
親指を前方向に、手の甲が前を向くように回転させます。
このとき手だけでなく肩から腕全体を回転させます。
自然に元に戻ったら4回繰り返して、反対の腕も行います。
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腕を上げ続けるのがつらい人は少し下方向で行ってもOKです。
《首のこりのツボ》
頭の後ろ、首のつけ根からやや上のところを押してみてください。少しへこんでいて、押すと気持ちのよい場所があります。ここは首や肩こりのツボなので、気になるときはグーッと押し上げるように指圧すると、スッキリしてきます。
《今月の寝る前10秒リンパ》
胸鎖乳突筋をほぐす
首の横にある胸鎖乳突筋が硬くなるとリンパの流れが滞り、首のこりにつながります。胸鎖乳突筋に対して横方向に、指で上下にマッサージします。
取材・文/石井美佐 撮影/藤田浩司 ヘアメイク/ange