「坐骨」を立てて正しい姿勢を維持! 「座ったまま平泳ぎ」ストレッチで腰痛を予防

リンパティック・ストレッチの考案者である前新マミさんに「腰をしっかり伸ばして腰痛を予防するストレッチ」を教えてもらいました。


リンパ体操とは
毎日激しい練習を重ねるバレリーナの疲れを早く取り、筋肉を蘇らせるメンテナンスのストレッチ。リンパの流れを促進して体の隅々まで巡らせ、体を修復・回復させて歪みを正すのが目的です。


「腰をしっかり伸ばして正しい姿勢を維持し、腰痛を予防します

坐骨を立てると姿勢が良くなる

腰痛で悩んでいる人は骨盤が後傾していることが多く、腰が丸くなっています。

座るときにはよく「坐骨を立てて座る」と言いますが、坐骨というのは骨盤のいちばん下に
ある骨です。

少し硬い座面のいすに座ったときにお尻の下に手を入れて、お尻を前後にモゾモゾと動かすと触ることができるはずです。

座ったときにこの坐骨が座面に当たっていると骨盤が傾かず、背骨もスッとその上にまっすぐに乗るので、姿勢良く座ることができます。 

また、今回ご紹介する腰をしっかり伸ばすストレッチを行うと坐骨を立てて座れるようになり、腰痛予防と正しい姿勢を保つことができます。

腰を伸ばすことで滞りがちな腰周りや背面のリンパの流れも良くなって、痛み物質などの不要なものも回収・排出しやすくなります。


いすに座って平泳ぎをするようなイメージで行います。手を前へ伸ばし、平泳ぎの要領で腕を回して、最後に肩甲骨を寄せて上体を起こします。腰から背中をまっすぐにしたまま行うことを意識し、4回行います。

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6カウントで行ないます

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《寝起きの腰痛予防のために》

朝起きたときに腰痛を自覚するという人は多いと思います。寝返りが少ないと体の同じ場所に長い時間、体重がかかることになり、血液やリンパの流れが滞って腰痛を招きやすくなります。寝返りを打つのは、浅い眠りではなくノンレム睡眠という深い眠りのときといわれ、そのためにはリラックスして就寝することが大事です。

寝る姿勢で腰痛予防

【うつぶせ】
できれば腰痛の人はうつぶせ寝は避けたい寝姿勢です。腰だけでなく首にも負担がかかり、体が歪みやすいといわれています。

【横向き】
ひざを曲げて横を向き、できれば抱き枕や丸めたバスタオルをひざにはさんで抱いて寝ると腰が伸びきらず、予防に効果的です。

【あお向け】
ひざを少し立てて、できればひざ下にクッションや折った座布団などを入れて、長時間腰が伸びきらないようにします。

《今月の寝る前10秒リンパ》

腰をリラックス

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あお向けになり、腰骨に手をかけます。そのまま左右にモゾモゾという感じで腰を揺らします。骨盤を引き下ろすように行うと血行が良くなってきます。

取材・文/石井美佐 撮影/藤田浩司 ヘアメイク/ange

 

前新マミ(まえあら・まみ)さん

1950年、北海道函館市生まれ。バレリーナ、プロダンサーとして活躍。メンテナンスのためのリンパティック・ストレッチを考案。著書に『寝たままスッキリ! リンパ体操』(高橋書店)他。

この記事は『毎日が発見』2022年8月号に掲載の情報です。
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