気のせいとは思わないで! 「脳梗塞・脳出血」から命を守る第一カ条は「前触れ」に気付くこと

「脳梗塞」は突然、倒れて命を失う。助かっても寝たきりになることも...そうならないためには、どうすればいいのでしょうか? IMSグループ横浜新都市脳神経外科病院院長の森本将史(もりもと・まさふみ)先生に、「脳梗塞の前触れ」についてお聞きしました。

【前回】命の危険はもちろん、「後遺症」によって要介護の恐れ大! 「脳梗塞・脳出血」を理解して命を守ろう

前触れに気付く


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運動障害
・体や顔の片側に力が入らない
・茶碗を落とす
・よくつまずく

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感覚障害
・体感覚がにぶくなる
・左右どちらかの足がしびれる

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視覚障害
・物が二重に見える
・視野が狭くなる、欠ける

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言語障害
・言葉がうまく出ない
・ろれつが回らない

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バランス障害
・ふらつく、めまいがする
・足元がフラフラする

症状が出たらすぐ病院へ
倒れて動かない、しゃべれないなど、明らかにおかしい症状ならすぐに救急車を呼びましょう。すぐにおさまったならかかりつけ医にかかってもいいですが、状態が急変する可能性もあるので運転は控えて。


脳梗塞を発症した人から、「あれおかしいな、いつもと何か違うなと思ったら、脳梗塞の前触れだった」という話を聞いたことはありませんか?

「脳梗塞の前触れは、『一過性脳虚血発作(TIA)』と呼ばれます。『虚血』とは血液の流れが不十分で、何らかの神経症状が現れる状態のこと。TIAは、一時的に脳の血管の血流が悪くなり、脳梗塞と似た症状が短時間に出て消える病気です。『体や顔の片側に力が入らない』に代表される運動障害をはじめ、物が二重に見える、体がしびれる、ろれつが回らない、ふらつくなど、上の図のようにさまざまな症状があります。前触れは、短いものだと5分以内、60%が1時間以内、長くても1日以内に消えてしまいます。これは脳に詰まった血栓(血のかたまり)が幸いにも溶けたり流れたりして血流が再開するためです。数分で消えてしまうこともあるので、ちょっと違和感があったぐらいで、何事もなかったかのように思ってしまうことがあるのが怖いところです」(森本先生)

気のせいと思わず「前触れかも」と思うこと

前触れを放置した場合、発症後3カ月以内に10~20%が脳梗塞を発症することが分かっています。

そのうちの半数が、2日以内の発症です。

「前触れは自然と消えるため、軽視する人がいます。しかし、症状が消えても同じ場所がまた詰まってしまう可能性が大きいのです。専門家の間では、前触れの発症直後ほど、重症の脳梗塞が起こる危険性が高いと認識されています。また、前触れが起こってから消えるまでの時間の長さは、脳梗塞の発症率とは関係がないということも分かっています。症状がすぐに消えたから大丈夫、1時間続いたから危険、ということはなく、どちらも危険なのです。症状が消えた場合でも、いつもとは何か違うと思ったら、すぐに病院にいきましょう。脳の検査ができる医療機関がベストですが、近所にない場合はかかりつけ医に相談を。何よりも放置しないことが重要です」(森本先生)

《救急車が来るまでにすべきこと》

●症状がいつから出たのか確認する
救急隊に詳しく情報を知らせておくと、医師が治療方針の判断をしやすくなります。いつからどのような状態だったかを伝えましょう。

●安静にする
できるだけ安静にさせて、横向きに寝かせます。意識があっても、立つことで脳への血流が減る可能性があるため歩かせないようにします。

● 頭痛がある場合はベルトを外す
頭痛を伴うなら、脳出血の場合があります。血圧を上げないように首元やベルトを緩めて楽にさせて、呼びかけたり揺すったりしないように。

●お薬手帳を用意する
治療は、病歴で変わることがあります。持っていればお薬手帳を、なければ普段飲んでいる薬などをメモして救急隊に渡しましょう。

取材・文/石井信子 イラスト/ノグチユミコ

 

<教えてくれた人>

森本将史(もりもと・まさふみ)先生
IMSグループ横浜新都市脳神経外科病院院長。脳神経外科医。京都大学医学部卒業後、国立循環器病研究センター、ベルギーLeuven大学などで手術と研究の研鑽を積み現職。専門は脳卒中で、日本でも有数の実績がある施設長として、日々手術を行う。脳卒中予防にも尽力している。

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この記事は『毎日が発見』2022年1月号に掲載の情報です。

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