無症状でも油断しないで! 糖尿病にならない体づくりに「食後の運動」がいい5つの理由

進行すると、さまざまな合併症を引き起こす糖尿病。そこで、糖尿病の発症や進行を防ぐ健康術を、10人の名医が指南。食事、運動など、すぐにマネできるものばかりです! 今回はふくだ内科クリニック院長の福田正博(ふくだ・まさひろ)先生に「糖尿病にならない体づくり」について伺いました。

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「食後の運動」がいいんです!

血糖値が気になっている人は軽い運動を習慣化することで糖尿病にならない体づくりを目指しましょう。

理由1
太り気味な人は内臓脂肪を減らしましょう

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体につく脂肪には、皮下脂肪と内臓脂肪があります。

特に注意したいのは、内臓脂肪。

おなかが出ていても硬くて指でつまめない、叩くとポンポンと音が鳴る、胴体の回りがりんごのように膨らんだ上半身肥満といった場合は、内臓脂肪がたまっています。

内臓脂肪からは悪玉の物質が分泌されており、動脈硬化や糖尿病などを引き起こすリスクが高まります。

女性なら腹囲90cm以上、男性なら85cm以上ある場合は、内臓脂肪太りの可能性があります。

該当する人は、かかりつけ医などに相談してみてください。

理由2
無症状でも安心できません

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糖尿病は、初期のうちは痛くもかゆくもありません。

よほど病気が進行しない限り、自覚症状の出ない病気です。

だからこそ定期的な健康診断が重要です。

健診の項目では、血糖値とHbA1cに注目しましょう(上記参照)。

また健診結果を見るときは、血糖だけでなく、肥満度、コレステロール、血圧の数値にも注意を。

これらは心筋梗塞や脳梗塞など、動脈硬化性の病気の危険因子。

異常値が重なると危険が倍増します。

理由3
血圧コントロールが合併症の予防にも

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血糖値が気になる人に気を付けてほしいのが、血圧を基準値内に保つことです。

実は、糖尿病で血糖値が高い人は、がんや認知症、うつ、歯周病といった病気になりやすいことが分かっています。

これらの合併症の予防には、動脈硬化を進行させないことが欠かせません。

そのためには、血糖値だけでなく、血圧コントロールが必須。

すでに糖尿病の人は、基準値よりさらに低い血圧130/80mmHg以下を目標にしてください。

理由4
せっかく歩くなら食後に20分

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ウォーキングは、食後に20分ずつがおすすめです。

血糖値は食後に上昇し、その後下降しますが、歩くことで血糖値のリズムが良くなり、急激な上昇や下降を抑えられます。

早歩きとゆっくり歩きを組み合わせると良いでしょう。

理由5
食後はすぐに体を動かす

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血糖値のコントロールには食後すぐの運動が有効です。

血糖値が最も上昇する時間帯は、食後20分から2時間までの間。

その間に有酸素運動や軽い筋肉運動を行い、血糖を燃やすことで、血糖値の急激な上昇を抑えられます。

取材・文/オフィス・エム(寳田真由美)イラスト/鈴木衣津子
 

<教えてくれた人>

ふくだ内科クリニック院長
福田正博(ふくだ・まさひろ)先生
医学博士、糖尿病専門医。滋賀医科大学卒。大阪大学附属病院第四内科入局後、米ハーバード大・ジョスリン糖尿病センターに留学。1996年、糖尿病を中心とした生活習慣病治療に特化したクリニックを開院。

この記事は『毎日が発見』2021年10月号に掲載の情報です。

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