いつまでも美しく、きれいでありたいなら大事にすべきは「口もと」。20年以上に渡り、女優やモデルの口もとを指導してきた口もと美容のスペシャリスト・石井さとこさんの著書『美しい口もと』(ワニブックス)から、歯や唇など口もとをきれいして若返るメソッドをご紹介します。
滑舌の良さが口もとの若々しさをつくる秘訣
話すときに滑舌が悪くて「ねちゃねちゃ」と音がする人がいます。
このねばりつくような音は、老けを感じさせる音。
見た目は若くても、話しているときにこの音が聞こえると年齢がずいぶん上に感じてしまいます。
ねちゃねちゃ音は、だ液の量が減り口の中が乾燥することが原因です。
口の中心部分である舌の位置は、舌先から根元まで上あごについているのがベストな状態です。
この位置が下がってくると滑舌が悪くなり、顔のたるみにもつながってしまいます。
滑舌には、のどぼとけの指1本分上あたりにある骨を支えている「舌骨筋」がちゃんと鍛えられている必要があります。
「舌骨筋」が衰えると舌骨の位置が下がり、咀嚼する力や物を飲み込む力が弱くなってしまい、将来、誤嚥性肺炎などになりやすくなってしまいます。
また、最近は小顔がもてはやされていますが、小顔の人はあごが小さく、舌があごに収まりにくくなります。
ですから、舌やあごの力も弱くなる傾向があり、二重あごになりやすいのです。
歌手の松田聖子さんは「らりるれろ」の言い方がとても独特です。
舌をよく動かし、連動させて発声することで、彼女の若々しい口もとにつながっているのだと思います。
エクササイズを実践して滑舌美人になる
「舌骨筋」を鍛えるには下で紹介する「舌(タン)アップエクササイズ」がオススメです。
舌の根元から舌先までを上あごにつけたまま、口を開けたり閉じたりを5回繰り返します。
これはまさにインナーマッスルである「舌骨筋」を刺激する働きがあるエクササイズです。
普段使わない部分をストレッチするので最初は少々難しいのですが、このエクササイズをすることで舌骨筋に連動して舌の動きがよくなり、血流もアップして、顔のたるみを防いでくれます。
通常、舌は上あごに収められて歯にはつかない状態ですが、人によっては舌の位置が下がってしまって、ずっと歯に舌を押しつけた状態になっていることがあります。
そうすると、歯並びが悪くなり、口まわりの筋肉はゆるみ、滑舌の悪さにつながります。
舌を正常な位置に戻し、鍛えるには「舌まわしで口みがき」がオススメです。
方法はとても簡単です。
舌を上下の歯の表面を滑らせるようにグルグルと回すだけ。
難しければ、歯茎全体を舌で左右行ったり来たりするだけでも十分です。
まじめに行うと意外と疲れて、普段、舌を動かしていないことに気がつきます。
舌の動きが刺激となってだ液がたくさん分泌され、口もとまわりを整えてフェイスラインを引き上げる効果もあります。
舌アップエクササイズ
《こんな時に!》
・顔のむくみが気になる
・頰のたるみやほうれい線が気になる
・滑舌が悪い
《効果》
・頰のたるみ改善
・二重あご予防
・ほうれい線の改善
・血行不良の改善
・滑舌の改善
《ここが鍛えられます!》
・舌まわりの筋肉
・あご周辺の筋肉
《やり方》
①舌全体を上あごの裏につけて前歯の裏に舌全体をぴったりとつけた状態にしておきます。
Point:舌の真ん中くらいまでをくっつける
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②そのまま口を開け閉めする舌をつけたまま、口の開け閉めを5回します。舌の裏の筋が見えるくらいにあごを動かします。
Point:あごが疲れてくるのを感じるはず
口もと美容のスペシャリストが、口もとをきれいにして、体や心を美しく保つための3つのレッスンが収録!