「間食」ってあり?なし?漢方のプロが教える「ちょうどいい食事の量」

頭痛や腹痛などのちょっとした体の不調。病院に行くほどでもないものの、どうにかしたいですよね?こうした不調は、「自分の体に合った食べものを摂ればだんだんと改善される」と漢方薬剤師の杉山卓也さんは言います。そこで、東洋医学に精通する杉山さんの著書『不調が消える食べもの事典』(あさ出版)から、食べもので健康をキープする「食養生」の始め方と「旬食材の効能」の一部をお届けします。

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【登場人物】

よう子:20代の会社員。デスクワークの毎日で、体の不調に悩む女性。冷え性や頭痛などを根本的に治したいけれど、どうすればいいのかわからない。

タクヤ先生:神奈川県にある漢方薬局の薬剤師。相談に来られる方へ漢方薬の処方だけでなく、食生活のアドバイスもしている。


ある日、よう子さんは友人とランチをしていました。そこで自分の体調のことを話していると、友人に予約制の漢方薬局を勧められました。後日、よう子さんは、ドキドキしながら紹介された漢方薬局を訪れました。


【第4回】食事の「量」を整える

タクヤ先生 今日は、食事の"量"についてです。よう子さん、突然ですが今日の朝ごはんは何でしたか?

よう子 ホットコーヒーです。冷たいものはNG食材だと学んだので、ホットにしました。

タクヤ先生 いい心がけですね。でも、コーヒーだけですか?

よう子 はい。家を出るぎりぎりまで寝ていたいので、朝ごはんはコーヒーや栄養補給ができるゼリーで済ますことが多いです。

タクヤ先生 なるほど。それでお昼ごはんまでにお腹が空いてしまうんですね。

よう子 そうなんです。間食は太ると思ってお菓子は食べないように気をつけています。

タクヤ先生 うんうん。朝ごはんはコーヒーやゼリーなどではなく、ごはんやパンを食べたほうがいいですね。それと、お腹が空いたときは間食を挟むほうがいいですよ。

よう子 やっぱり朝ごはんは食べないといけないんですね......

タクヤ先生 はい。朝ごはんは、1日のエネルギーを補給するなど、生活を整える大切な役割をもっているんですが、詳しいことは、後日お話しますね。

よう子 間食は、食べても太らないんですか?

タクヤ先生 間食自体は太るものではないですよ。むしろ、食養生では、空腹を感じたときに食べることが理想とされているので、間食を挟むほうがいいんです。

よう子 そうなんですね。間食すると食べる回数が増えるので太ると思っていました。

タクヤ先生 食べる回数は関係ないんです。間食で食べすぎたり、NG食材を食べると太る可能性が高くなります。

よう子 なるほど。間食で太るのは、食べるものが良くないということなんですね。

タクヤ先生 そういうことです。NG食材を食べてもいい食材に置き換えればOKです。

タクヤ先生 あとは、食べすぎないことです。よく適量は、"腹8分目"だと言いますが、よう子さんはどれくらいの量だと思いますか?

よう子 え、腹8分目は、お腹が苦しくないぐらいの量ですか?

タクヤ先生 正解は、次の食事の時間にほどよく空腹を感じる程度、あるいは、食べ終わったときにもう少し食べたいなと感じる程度の量です。だから、よう子さんの答えも正解ですね。

よう子 では、お腹が苦しいと思うほど食べるのは、食養生的にダメということですか?

タクヤ先生 そういうことです。食べられるからといって、腹8分目を超えてしまうことは、食養生的にはNGです。

よう子 お腹が空いているときは、つい腹8分目では満足できず、腹10分目まで食べまっていました......

タクヤ先生 最初から腹8分目を目指さなくてもいいですよ。無理は禁物です。お腹がいっぱいかもしれないと思ったら、食べるのをストップする。まずはここからはじめましょう。

よう子 え、それだけですか!?

タクヤ先生 そう、これだけです。かんたんでしょ?お腹がいっぱいになるということは食べすぎている状態ということです。だから、そうなる前にストップすれば、腹10分目にはならないですからね。

よう子 なるほど、そうですね。でも、食べている途中でお腹がいっぱいになるとご飯を残してしまいますよね。それはちょっともったいないと思ってしまします。

タクヤ先生 そういう場合は、少しの量をお皿に盛って、食べ終わったときにまだお腹が空いている場合は、少しおかわりをする。そうすれば、食べすぎることは防げますね。

よう子 そうですね。おかわりすることでたくさん食べている気もするし、お腹がいっぱいになったように感じそうです。

タクヤ先生 それにお腹が空いたら間食を食べて良いと思うことで、無理して食べることもなくなりますよ。

よう子 はい。お腹が空いたときは、我慢せずにうまく間食を活用します。

タクヤ先生 今日は食事の"量"の整え方をお話ししましたが、ほかにも食事の際に整えるべきものに、"時間"と"バランス"があります。明日は"時間"の整え方についてお話ししますね。

よう子 つまり、整えるべきものは、"量"と"時間"と"バランス"の3つがあるということですね。明日もよろしくお願いします。

タクヤ先生 はい。よろしくお願いします。

【3日目のまとめ】

◉お腹が空いたときは我慢せずに間食を挟みましょう

"食べすぎないこと"と"NG食材を食べないこと"には気をつけましょう。

◉食べるときは腹8分目を意識して、お腹がいっぱいになるまで詰め込むことはやめましょう

・"お腹がいっぱいかもしれない"と思ったら食べるのをストップする

・食事のときは、少しの量で食べはじめ、食べ終わったときにお腹が空いていたら、少しの量をおかわりする

【最初から読む】漢方のスペシャリストが教える「食養生の始め方」

【まとめ読み】「不調が消える食べもの事典」記事リスト

125-h1-tabemono.jpg野菜、果物、魚介、肉!食べもの80種類+生薬10種類の効能と食べ方がわかります。不調が起きるメカニズムも

 

杉山卓也(すぎやま・たくや)

漢方薬剤師、漢方アドバイザー、神奈川中医薬研究会会長、星薬科大学非常勤講師。神奈川県にある「漢方のスギヤマ薬局」にて予約制の健康相談を受けるかたわら、中医学講師として全国でセミナーを開催。漢方薬局経営者向けのコンサルタント会社やオンラインサロン主宰、SNSでの情報発信など漢方・中医学業界のパイオニアとして活躍中。

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『不調が消える食べもの事典』

(杉山卓也/あさ出版)

むくみには「キウイフルーツ」、熱中症には「梅干し」がいい!スーパーやコンビニなど、どこでも買えるもので、不調知らずのカラダになれる食材の大事典。体と心をいたわるセルフケアがすぐできます。明日からの献立の参考に。

※この記事は『不調が消える食べもの事典』(杉山卓也/あさ出版)からの抜粋です。
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