離れた場所にいながら、ビデオ通話などを通じて医師の診察を受けられるオンライン診療。厚生労働省は、新型コロナウイルスの院内感染を防ぐため、4月から期間限定で、従来は認めていなかった初診も含めての診療を解禁しました。果たしてどのようなものなのか...医師の原 聖吾(はら・せいご)先生にお聞きしました。
4月から、利用条件が緩和された「オンライン診療」。
初診から、スマートフォンや電話などを通じて自宅などで医師の診察を受けられます。
「オンライン診療を活用することで、医療機関の待合室での感染を防ぐことが期待できます。また、感染のリスクから、体調が悪くても医療機関に出向くのをためらわれ、受診しないことで病気がさらに悪化し、重症化するといった事態を防ぐ効果もあります」と、原聖吾先生。
オンライン診療を受けるに当たり、患者はどのような準備や心構えが必要でしょう?
「スマートフォンやパソコンなどの機器がなくても、電話があれば自宅からも診療を受けられます。慢性疾患で継続的に受診している人は、かかりつけ医と相談の上で利用を。初診の場合は、特に症状などによる制限はありません。発熱やせきなどの症状がいつごろから続いているかなど、病状の経過をできるだけ詳しく医師に伝えてください」
薬が処方される場合は薬局に処方箋が送られ、患者は電話などで服薬指導を受け、薬は自宅に送ってもらうことができます。
また、医師の判断によっては、すぐに医療機関を受診する必要があることも。
そのため、できるだけお住まいの近くの医療機関を利用するのがおすすめ。
オンラインや電話での診療を実施する医療機関は、厚生労働省のホームページ(※1)で公開しています。
※1:電話やオンラインでの診療を実施する医療機関は、下記厚生労働省のHPを参照ください。
オンライン診療はこうして利用できます
[準備]
・受診を考えている医療機関に、電話やオンラインでの診療を行っているか確認する。
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[予約]
・電話または オンラインで予約をとる。
・電話の場合は、 保険証を用意しておく。
・支払い方法を確認する。
※オンライン診療初診料は最大642円。医療機関により、追加の患者負担が発生する場合あり。
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[診察]
・医療機関から着信があるか、オンラインで接続されたら診察開始。
・気になる症状を 医師に説明する。
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→薬がない場合...診察終了
→薬が処方された人...郵送で受け取り終了
・院内処方の場合は、医療機関から自宅へ郵送。
・院外処方の場合は、薬局から自宅へ郵送。
※患者が薬局に来訪して服薬指導を受ける場合もあります。
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取材・文/オフィス・エム(寳田真由美)