加齢とともに、血管は弾力を失っていきます。すると、血液の巡りが滞りがちになり、高血圧や動脈硬化などの不調を引き起こす原因となります。それらを防ぐためには、血管をしなやかに保ち、体の隅々まで酸素と栄養分をしっかりと届けて、老廃物を排出することが大切です。そこで、血液の巡りを良くして血管の老化を緩やかにする「血管マッサージ」のやり方を、井上正康先生に教えていただきました。
「顔」の血管マッサージ
皮膚の新陳代謝が促進され、健康的で若々しい印象に。小顔効果も!
【鼻の周辺】
左右の手の中指と薬指を鼻筋の両脇に当てます。そのまま皮膚を骨に押しつけるようにしながら上下にマッサージします。
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鼻のすぐ下に人さし指の腹を押し当てます。そのまま手を右にずらして皮膚を動かします。
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続けて、手を左にずらします。気持ちいいと思う程度に、左右交互に動かしましょう。
【額】
人さし指の腹を押し当てて、左右交互にしごく
人さし指から小指まで、4本の指を額の中央部に押し当てます。
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皮膚を頭蓋骨にこすりつけるイメージで、上下にマッサージします。
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額の脇に両手のひらを当て、右と同様に、上下にマッサージします。
【頬】
頬骨の下のくぼんだ部分を、手のひらで垂直に押します。顔の動脈がマッサージされ、新陳代謝が促進されます。
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両方の頬骨の下のくぼみに、指の腹を押しつけるようにして顔の内側に向かってしごきます。指の腹を骨に押しつけるイメージで行います。途中で手を替えると、まんべんなく押せます。
【まぶた】
人さし指、中指、薬指の腹で、まぶたの周辺を軽く押さえ、優しくマッサージします。
目の近くは優しい力で!
目を傷つけたりしないよう、軽く押さえる程度の力で行いましょう。
血管マッサージの基本のやり方「1日15分もむ」
1日15分程度行えば、十分です。一度に15分でも、1日数回に分けて合計15分でも、どちらでもかまいません。できるだけ毎日続けましょう。
- マッサージをする部位に指や手のひらを密着させる。
- 筋肉の奥の動脈をずらすように意識してもむ。
- "痛気持ちいい"強さを意識してもむ。
- どの部位をやってもかまいません。できる部位のみでもOK!
[ 注意!]
・痛いところがあるときは、無理にマッサージをするのはやめましょう。
・感染症を予防するために、手をよく洗ってから行いましょう。
だからいい! 血管マッサージ
- 血流が良くなって、全身が活性化します。
- 自律神経が刺激され、リラックス効果も。
- 新陳代謝がアップして老廃物の排出がスムーズになり、美肌効果も。
- 手を使うことで、脳の働きも活性化します。
取材・文/笑(寳田真由美) 撮影/西山輝彦 モデル/山田ゆうこ