新型コロナは? 肝炎は? ウイルスや菌によって異なる「感染症の予防法」

毎日を健やかに暮らすためには、病気の予防や薬の扱い方に正しい知識が必要です。そこで健康管理のヒントになる感染症予防と服薬で注意すべきことをご紹介します。

新型コロナは? 肝炎は? ウイルスや菌によって異なる「感染症の予防法」 pixta_63797693_S.jpg

ウイルスや菌により感染経路は異なります

加齢により免疫力が低下すると感染症にかかりやすくなります。

感染症とは、ウイルスや菌が体内に入ることで引き起こされる病気です。

いま問題となっている新型コロナウイルスもその一つ。

予防には、病原体や疾患によって異なる感染経路を断つことが大切です。

日常生活で気を付けたい主な感染経路は「飛沫感染」「空気感染」「接触感染」「経口感染」。

飛沫感染と空気感染の予防法はともにマスク・うがい・手洗いです。

飛沫感染の場合、くしゃみやせきなどで体から排出されたウイルスなどは下に落ちるため、近距離でしか感染しません。

一方、空気感染は排出されたウイルスが空気中を漂うため、その空間にいる人全員に感染する可能性があるという違いに留意しましょう。

ほかにも接触感染は感染者の衣服を別に洗濯して感染源に直接触れないようにする、菌やウイルスを持つ水や食物を摂取することで感染する経口感染の場合は食物に火を通すなどして予防します。

なお、ノロウイルスは空気感染や経口感染、接触感染など多数の感染経路があるので、それぞれに対応した予防を行いましょう。

「血液感染」は日常生活では感染する場面は少ないですが、介護をしている方などは注意が必要です。

傷口などを介して感染する可能性があるので、手袋をするなどして予防しましょう。

※新型コロナウイルスに関しては3月10日現在の情報に基づく記事です。

新型コロナは? 肝炎は? ウイルスや菌によって異なる「感染症の予防法」 2004p092_01.jpg

感染経路を断って病気を予防しましょう

飛沫感染
[感染方法] くしゃみやせきなどで飛び散った飛沫を通じて感染する。
[予防法] マスク・うがい・手洗い
[主な感染症] インフルエンザ、マイコプラズマ肺炎、新型コロナウイルス

空気感染
[感染方法] 空気中に飛び出してさまよう飛沫核を通じて感染する
[予防法] マスク・うがい・手洗い
[主な感染症] 結核、空気感染 帯状疱疹

接触感染
[感染方法] 感染者や感染源に直接触れることで感染する。
[予防法] 触れないようにする、など
[主な感染症] 疥癬、MRSA感染症、新型コロナウイルス

経口感染
[感染方法] 汚染された飲食物を摂取することで感染する。
[予防法] 飲食物に火を通す、など
[主な感染症] A型肝炎、腸管出血性大腸菌、ノロウイルス

血液感染
[感染方法] 輸血や傷口などへの接触によって感染する。
[予防法] 傷口に触れる際には手袋をする、など
[主な感染症] B型肝炎、C型肝炎

文/岸上佳緒里

 
shoei.jpg

『ゼロからスタート! 馬淵敦士のケアマネ1冊目の教科書』

馬淵敦士/KADOKAWA)

今回ご紹介した知識をはじめ、高齢者のなりやすい病気、介護保険や介護施設、介護の方法などを分かりやすく解説しています。

この記事は『毎日が発見』2020年4月号に掲載の情報です。

この記事に関連する「健康」のキーワード

PAGE TOP