がんの発症リスクは24%も高い⁉ 「歯周病」を放置する危険性

冷たいものがしみる、といった歯のトラブルで悩まれている方はいませんか? それは「強すぎる歯みがき」が原因かもしれません。前作『毒出しうがい』がベストセラーとなった歯学博士・照山裕子さんの著書『歯科医が考案 毒出し歯みがき』(アスコム)より「健康的な歯みがきの方法」をご紹介します。

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日本人の死亡原因の上位に入る病気の大半が歯周病と関係

歯周病が起こすもうひとつの大きなトラブルは、深刻な病気を引き起こすことです。

近年、医療従事者やオーラルケアメーカーが「歯周病が全身疾患を起こす」という啓発活動を行うなど、情報を発信することが増え、歯周病と病気の関係はよく知られるようになってきました。

しかし、まだまだ、歯周病を気にする人が少ないということは、正しい情報がいきわたっていないのだと思います。

日本人の死亡原因(2018年)は上から順に、がん、心疾患、老衰、脳血管疾患、肺炎です。

実は、この中で老衰以外、すべての病気に歯周病が関係しています。

なぜ全身の病気につながるかというと、歯周病菌は血管を通じて体内に侵入してくるからです。

歯周ポケットが深くなればなるほど、炎症を強める物質が増え、歯ぐきの血管から血液中に流れでていきます。

歯周ポケットは手のひらサイズの面積

たとえば親知らず以外の28本の歯がすべて歯周病で、深さ5ミリの歯周ポケットがある場合、ポケットの内側の面積はどれぐらいになると思いますか?

何と、約72平方センチメートル、大人の手のひらと同じぐらいの面積になるのです。

[歯周ポケットを広げてみると......]

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親知らずをのぞく28 本の歯がすべて歯周病で、深さ5㎜の歯周ポケットができた場合、歯周ポケットの面積は約72平方センチメートル。大人の手のひらとほぼ同じ面積になるのです。

それぐらい歯周病が進行していると、歯ぐきから血がでるようになりますが、出血=毛細血管の破裂です。

歯周病を放置しておくことは、手のひら一面がズタズタに傷ついて出血しているところに、毎日「毒」を塗り込んでいるのと同じことだとおわかりいただけたでしょう。

そのようにして体内に浸入してきた歯周病菌や炎症物資は、体内の血管にも同じようにダメージを与え、動脈硬化などを引き起こします。

その結果、血栓によって血管が詰まって起こる心筋梗塞などの心疾患や、脳血管疾患のリスクが高まるのです。

また、歯周病菌はがんリスクを上げるともいわれています。

2018年に発表されたニューヨーク大学の研究では、歯周病菌の中でも特に悪さをするポルフィロモナス・ジンジバリス菌(P・g菌)の保菌者はすい臓がんの発症リスクが1・6倍、アグリゲイティバクター・アクチノマイセテムコミタンス(A・a菌)の保菌者は2・2倍高くなるというデータがでました。

また、タフツ大学などが行った共同研究によると、歯周病が重度の人は、軽度から歯周病でない人と比較して、がんの発症リスクが約24%高かったそうです。

最も高かったのは肺がんで、次が大腸がん。

このふたつは日本人の死亡原因となるがんの中でも1位と2位です(2017年)。

どのようなメカニズムがあるかはまだ解明されていませんが、歯周病を予防するにこしたことはありません。

年を取っても「歯の健康」を保ちましょう。「毒出し歯みがき」その他の記事はこちら

089-H1-rakusuruhuku.jpg全6章にわたって、歯の健康を保つための「毒出し歯みがき」のやり方や、オーバーブラッシングの弊害などを一つひとつ丁寧に記した一冊

 

照山裕子(てるやま・ゆうこ)

世界でも専門家が少ない「顎顔面補綴」を専攻し、日本大学歯学部付属歯科病院、東京医科歯科大学歯学部附属病院で積んだ臨床経験から予防医学の重要性を提唱。自ら考案した「毒出しうがい」を書籍化し13万部のベストセラーに。現在、都内の歯科クリニックで診療する傍ら、多数のメディアにも出演。

■照山裕子先生の解説動画もチェック!

 

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『毒出し歯みがき』

(照山裕子/アスコム)

13万部のベストセラーになった歯学博士の照山裕子先生「毒出しうがい」の第2弾! その照山先生が、新たな口内ケアとして提唱するのが「毒出し歯みがき」です。「ガーゼを巻いた人差し指で歯をみがく」という、とっても簡単なのにすばらしい効果を発揮するこの方法、ぜひ本書で確かめてください!

※この記事は「毒出し歯みがき」(照山裕子/アスコム)からの抜粋です。

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