保存がきいて便利な食材の乾物は、どこの家庭にも常備されているもの。その乾物の魅力を再発見! 管理栄養士・料理研究家の牧野直子さんがおいしいレシピを伝授します。今回は生のときより歓談に栄養素が増えている「干ししいたけ」のもどし方と作り方をお届けします。
干すことで栄養素アップ!
太陽の光や風に当てて乾燥させる乾物は、生のときより栄養素が増えます。特に干ししいたけは、紫外線に当たると、ビタミンD2が増加し、優秀な健康食品に生まれ変わります。毎日の食卓に加えて、足りない栄養素を補う食材として活用しましょう。
【干ししいたけ】
主な栄養素...ビタミンD2、食物繊維
紫外線に当たると、エルゴステロールがビタミンD2に変化して、カルシウムの吸収を助ける働きをします。
●基本の戻し方
密閉式の保存袋に入れ、水をひたひたまで注ぎます。口をしっかり閉めて冷蔵庫に一晩おき、ゆっくりもどすのがいちばん。こうすることでうま味成分がじっくり出てこくが生まれます。また、もどし汁もだしとして使えます。
もどし汁は...?
うま味成分が溶け出したもどし汁は、そのまま煮汁として使えます。保存しておいて、風味づけに使っても。
●保存方法
冷蔵庫にそのままおき、1週間ぐらいなら保存できます。少しずつ使いながら保存しても。
自宅で干して作ってみましょう
盆ざるに生しいたけを広げて並べ、日光に当てて干し、夜は取り込みます。1日に1回、上下を返して、乾燥しているときなら1週間くらいでカラカラに。密閉容器に入れて保存します。
ぬるま湯に砂糖を入れてもどすと、早くもどるといわれますが、その分うま味成分が溶け出さず、もどし汁は、こくのないものになります。冷蔵庫に入れるだけなので、一晩かけてゆっくりもどしましょう。
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撮影/原 務 スタイリング/渡会順子 栄養計算/スタジオ食