今までと同じ生活を送っているのに、疲れやすい、気分が落ち込む、急に体重が増加する......40代からのそんな不調の原因は、実は卵巣機能の低下によるものです。日常のちょっとした体の使い方を意識するだけで、卵巣機能を活発化させ、不調を防ぐのが、整体トレーナー奥谷まゆみさんの提案する「卵巣活」。今日からはじめてみませんか。
※この記事は『女40代 不調を感じたら始める「卵巣活」』(奥谷まゆみ/KADOKAWA)からの抜粋です。
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かかとの上に卵巣はある
次は立ち方です。まずいつもの感じで立って、足の裏に意識を集中して1分間立ち続けてみましょう。そして、自分の重心がどの辺りにあるかを感じてみましょう。指の付け根辺りや、小指側のラインに重さがかかっている感じがする人が多いんじゃないかな?
卵巣を元気にする立ち方のコツはかかとに重心をかけること。かかとを真下にぐっと踏むように立つことです。なぜかというと、かかとの上には脚の骨があり、その先には股関節があり、そのすぐそばに卵巣があります。かかとをぐっと踏むように、重心を載せて立つようにすると、同時に生じる地面からの反作用により、股関節が押し上げられ、股関節周辺の筋肉のスイッチが入るので、立っているだけで股関節周辺、つまり卵巣の血行がよくなるのです。
実際に試してみましょう。股関節に手を当ててください。
まず軽く膝を緩めた後に、かかとを真下にぐっと踏むようにしながら、背筋を伸ばします。
座るときと同じように、頭の重さをかかとの上に載せて、胸を反らさず、後頭部と背中が垂直になるように1分間キープします。人によっては、股関節がほんのり温かくなってきます。
今度は、重心をかかとからつま先寄りにして、同じようにやってみてください。これでは、股関節は温かくなりません。ぜひ比べてみてください。
歩くときの脚は、根元から動かすイメージで
次は「歩く」を改善していきましょう。脚の骨の付け根は股関節ですが、動かす筋肉はみぞおち辺りからつながっています。脚を根元からしっかり動かせば、骨盤の中の筋肉も動きます。せっかくウォーキングをしても膝から下だけをちょこちょこ動かすだけでは、卵巣を活発にする歩き方にはならないのです。
脚の筋肉を根元から使って歩く、「卵巣活ウォーキング」をやってみましょう。この手順はいっぺんにやらないで、(1)ができるようになったら(2)の要素を足す、という感じで、少しずつ完成させていってください。
(1)後頭部と背中を一直線に立てたまま歩く練習をしましょう。首が前に出る人が多いので、注意してください。
(2)膝が外側を向いたり内側を向いたりしないように、常に正面を向いているように意識しましょう。
(3)歩幅を大きくしてみましょう。大きく1歩を前に踏み出すよりも、後ろ脚の太ももの裏にきゅっと力が入っていることを意識します。
(1)(2)の姿勢が崩れないように。みぞおちから脚の筋肉が伸びているのが実感できると思います。そうすると、脚もとても長く見えるんですよ。
(4)(1)~(3)ができると、自然とかかとから着地できるようになっているはずです。ドスンドスンと着地せず、静かに着地するように心がけると、さらに美しく、筋トレ効果が増します。
履物はスニーカーでもハイヒールでもOKです。歩くとき、腕は振ろうとしないで、自然に動かしましょう。