健康であるためにはどうしたらいいのか? セルフメディケーションの時代と言われる今、私たちもそれなりの健康常識は身につけておく必要があります。
病気というものをどうとらえるか、医者との付き合い方、 病気にならない考え方――。ほかにも、食事の摂り方、ストレスの対処の仕方、あるいはダイエットを成功させるコツな ど、明るく元気に毎日を過ごしてもらえる有益な情報を連載でお届けします。今の生活をもう一度見直し、自己治癒力を高めるスキルを学びませんか? 今回はその49回目です。
激しい運動は不要、少し余分に歩くだけでOK
人の基本は食べて動くことです。「人は歩けるうちは死なない」と言いますが、至言だと思います。動かないと、自己治癒力は顕著に低下します。普通の生活をしていれば、1日に3000〜4000歩は歩きますから、それにプラスして約6000〜7000歩、時間にして1時間程度歩くといいでしょう。
ただし、激しい運動はあまりお勧めできません。とくに40歳を超えてからの激しい運動は、発生する活性酸素の悪影響が少なくないとも言われています。また、勝ち負けにこだわる運動も、人によっては避けたほうがいいかもしれません。
のんびりと1人でできる運動が最も適していますが、歩行(ウォーキング)やスイミング、あるいは軽い有酸素運動(エアロビクス)など、長く続けられるものがお勧めです。
最近では、ストレッチ運動は体のなかにある「気」の通り道を強化する手段としても注目されています。
実際に、歩くことで減量に成功し、血圧や血糖値が正常になるなど、体の機能を回復させた人も多いのです。基本的な運動ですが、とても重要で有意義なものなのです。
岡本 裕先生(おかもと・ゆたか)
1957年大阪生まれ。e-クリニック医師。大阪大学医学部、同大学院卒業。卒業後12年あまり、大学病院、市中病院、大阪大学細胞工学センターにて、主として悪性腫瘍(がん)の臨床、研究にいそしむ。著書に『9割の病気は自分で治せる』『9割の病気は自分で治せる2【病院とのつき合い方編】』『9割の病気は自分で治せる【ストレスとのつき合い方編】』(以上、KADOKAWA)、『22世紀。病院がなくなる日』(飛鳥新社)など多数。
「カラー版 図解 9割の病気は自分で治せる」
(岡本 裕/KADOKAWA)
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