5分の指圧で血圧を20mmHg下げる効果も!手のツボ「合谷(ごうこく)」のセルフ指圧を覚えよう

放っておくと脳出血や脳梗塞、狭心症に心筋梗塞など、さまざまな病気リスクが高まる高血圧。シニア世代に多い高血圧を解消すべく、治療の第一人者であるミスター血圧こと渡辺尚彦先生が経験から導き出した降圧法をご紹介します。

無理なく苦労なく、薬に頼らずに血圧を下げることができるのです!

前の記事「高血圧患者の約半数はふくらはぎが硬い! ふくらはぎのセルフ指圧で、血圧を下げよう(6)」はこちら。

 

指圧やツボ押しで血圧が下がるなんて、医学博士が堂々と提唱するものではない!
と最初は思っていたという渡辺先生ですが、30年間24時間血圧を測り続けて、ご自身や患者さんからの意見を総合した結果、指圧やツボ押しは「効果あり!」という結論になったそうです。

「万能のツボといわれる『合谷』を5分ほど押していると、10分後には血圧が20~30mmHgも下がったという高血圧患者さんもいました。私自身いろいろなツボを押して実践しましたが、これだけ絶大な降圧効果を持つツボは合谷だけです」と渡辺先生。

他にも合谷は肩こり、首の痛み、五十肩、目の疲れ、冷えなどにもよく効くツボです。実際に患者さんの合谷を押した後にレーザー体温計で測定すると、体温が1℃上がっていました。さらにうれしいことに1回の指圧で4時間くらいは血圧が低下した状態が持続するそうです。

 

手のセルフ指圧

手には上半身の不調を改善するツボが多いとされています。特に指先や指と爪の境目、指と指の間などを押すことで血流を良くすることができ、体の冷えが解消されます。

【万能のツボ「合谷」と周囲のツボ】
5分の指圧で血圧を20mmHg下げる効果も!手のツボ「合谷(ごうこく)」のセルフ指圧を覚えよう 1902p031_03.jpg(1)親指と人さし指の付け根の三角地帯
(2)ここが合谷! 人さし指の骨が親指の骨と交わる辺りから、やや人さし指のへこみ部分
(3)人さし指の骨に沿って、少しコリコリするところ

 

5分の指圧で血圧を20mmHg下げる効果も!手のツボ「合谷(ごうこく)」のセルフ指圧を覚えよう 1902p031_01.jpg左右のツボを計3~5分、1日3回を目安に押してください

 

【指で押すと痛い......という人は】
5分の指圧で血圧を20mmHg下げる効果も!手のツボ「合谷(ごうこく)」のセルフ指圧を覚えよう 1902p031_02.jpg人さし指と中指を使って、トントンとたたきましょう。目安は1カ所につき60回です。左右の指を替えて同様に行ってください。

 

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取材・文/宇山恵子 撮影/米山典子

 

 

<教えてくれた人>

渡辺尚彦(わたなベ・よしひこ)先生

聖光ヶ丘病院顧問、愛知医科大学病院客員教授、早稲田大学客員教授、日本歯科大学病院臨床教授。実父を高血圧で亡くしたことがきっかけで高血圧の治療・研究を志し、「ミスター血圧」の異名を持つ高血圧治療の名医となる。

この記事は『毎日が発見』2019年2月号に掲載の情報です。

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