皮膚科で削るだけでは再発することも! 繰り返す場合は足の専門外来がある医療機関へ/魚の目・タコ・イボ

いつの間にか足にできている魚の目やタコ。症状がひどくなければ、「ヒールを履いているから仕方ない」「そのうちに治るだろう」と、そのまま放置していませんか?

実は、魚の目やタコは健康な足にはできません。「あって当たり前」ではなく、「なくて当たり前」の症状です。小さな症状ではありますが、足のバランスが悪くなっていることを知らせる初期のサインなので、きちんと受け止めて治療することが必要です。

魚の目やタコ、また、それらと間違えやすいイボについて、それぞれの特徴や原因、治療法などを、足専門クリニック「足のクリニック 表参道」院長・桑原靖先生にお聞きしました。

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足に力がかかる根本的な原因を考える必要があります

足に魚の目やタコができたら、どこで診てもらえばいいのでしょうか。もちろん、魚の目やタコの専門医はいません。「まずは皮膚科へ」と思う人も多いですが、桑原先生は、「フットケア外来を設けている医療機関などへ行くこと」をすすめています。

結論からいうと、一般的な皮膚科の治療では魚の目やタコはなかなか完治しません。一般的な皮膚科ではたいてい、患部を削ったり、軟膏を処方したりすることで治療が終わります。そのときは症状や痛みが和らぎますが、魚の目やタコは皮膚自体の疾患ではなく、足の骨のアーチ構造のゆがみが主な原因となって起こる症状ですから、削ったりするだけでは根本的な治療にはならないのです。一時的によくなっても、すぐにまた再発する他、削ったりした箇所から雑菌が入って悪化する可能性も考えられます。

フットケア外来や足専門の医療機関などでは、魚の目やタコはもちろん、足や指の変形、爪のトラブル、皮膚のトラブルなど、足に現れるトラブルや疾患全般を診ることができます。足の専門知識を持った医師による診療に合わせ、専門看護師によるフットケアや爪のケア、足専門理学療法士による歩行機能改善外来、治療用インソールの作製など、各専門家がチームを組み、症状の根本となる原因にアプローチします。

最初に、なぜ魚の目やタコができる部分に力が集中しているのか、足の状態を調べたうえで、圧力が分散するようにインソールを作ったり、必要に応じて正しい靴の選び方や履き方などについてもアドバイスしてくれます。目指すのは、症状の一時的な改善ではなく、完治、そして、再発の防止です。

このようなフットケア外来や足専門の医療機関は、日本ではまだ少ないですが、ドイツやアメリカなどの欧米には多く、「足病専門医」の国家資格もあるため、医師の専門知識も豊富です。

日本にはこのような足専門の医療機関や医師が少ないこと、そして、「魚の目やタコくらいで病院に行くなんて」と思う人が多いので、まだあまりなじみがありませんが、足のトラブルが気になったら、まずはフットケア外来や足専門外来がある医療機関を探してみましょう。医療用インソールを提供している医療機関を探してみるのもよい方法です。

 

次の記事「治療は軟膏やインソールを使いながら。手術で取るのはおすすめできません/魚の目・タコ・イボ(6)」はこちら。

取材・文/岡田知子(BLOOM)

 

 

<教えてくれた人>

桑原 靖(くわはら・やすし)先生

足専門クリニック「足のクリニック 表参道」院長。2004年、埼玉医科大学医学部卒業。同大学病院形成外科で外科医長、フットケアの担当医を務める。日本に足を専門的に診療する医療機関がほとんどないことに問題意識を持ち、2013年、足の医療に特化した「足のクリニック 表参道」を開院。専門医、専門看護師、足専門理学療法士などによるチーム医療で足の総合診療を行っている。年間約6,000人、これまでに延べ30,000人近くの患者を診察。著書に『元気足の作り方 美と健康のためのセルフケア』(NHKまる得マガジン/NHK出版) 、『外反母趾もラクになる!「足アーチ」のつくり方』(セブン&アイ出版)他。

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