朝からジー、ジー、キーン。「耳鳴り」「めまい」には自律神経が関係している

pixta_14462498_S.jpg50代女性の約1割の人が悩んでいるといわれる「耳鳴り」。加齢に伴う症状でもあるため、年齢が上がれば耳鳴りに悩む人も増えていきます。しかしいくら「加齢のせい」とはいえ、耳鳴りやめまいなどを放置してはいけません。
耳の不調や改善方法について、JCHO東京新宿メディカルセンター耳鼻咽喉科診療部長の石井正則先生のお伺いしました。

 
朝目覚めたときから「ジー、ジー」「キーン」と言った耳鳴りにめまいが伴うと、起きるのもつらいですね。厚生労働省の「平成28(2016)年 国民生活基礎調査」によれば、50代の女性の約1割の人が耳鳴りに悩み、60代、70代と年を重ねるごとに割合は増加しています。その症状の陰には、加齢に伴って耳が聞こえにくくなる加齢性難聴、耳の奥のないじにリンパ液がたまっておこるメニエール病などの病気が潜むことが少なくありません。

耳鼻咽喉科を受診して原因を突き止めて、適切に対処することがなによりですが、耳鳴りにはストレスが関係していることをご存じですか? ストレスで自律神経のバランスが乱れると、耳鳴りやめまいの症状を引き起こし、メニエール病などの病気につながるのです。

「耳鳴りは、脳と体(の疲労)のバロメーターといえます。対人関係などのストレスでイライラして眠れなくても、皆さんは、がんばらなければならないと思うことがあるでしょう。脳と体が緊張し続けることで、体の症状として過剰反応が起こります。その一つが耳鳴りです」と石井正則先生は説明します。

耳鳴り、めまい、難聴は、過度なストレスで自律神経が乱れ、過剰反応の結果で起こり、それが病気の引き金になるのです。病気になる前に改善・予防することが重要といえます。

 

ご存じですか?「耳鳴り」&「めまい」

「めまい」とは?
▶気が遠くなる(気絶しそうになる)感覚
ふらつく、バランスを失う、不安定になる
漠然とぼうっとする感覚または頭がくらくらする感覚
動いているような感覚になる「回転性めまい」もある

 

その症状と患者数は?
バランスが取りにくい、歩きづらい
吐き気や嘔吐などを伴い、生活に支障を来すことも
40歳以上の40%くらいが経験する

 

「耳鳴り」とは?
周囲の音ではなく、耳の中で発生している雑音
耳鳴りは症状であり、特定の病気ではない

 

その症状と患者数は?
ジー、キーン、ザー、ヒュー、シューなどの雑音が聞こえる
個人差があり、耐えられる人も我慢できない人もいる
10~15%の人が経験する

これらの症状がある人は「加齢性難聴」「メニエール病」が潜んでいるかもしれません。

 

次の記事「「もしかしたら加齢性難聴?」 さっそくセルフチェック(2)」はこちら。

取材・文/安達純子


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石井正則(いしい・まさのり)先生

JCHO東京新宿メディカルセンター耳鼻咽喉科診療部長。東京慈恵会医科大学卒。米国留学後、同大耳鼻咽喉科准教授を経て現職。八重洲クリニック耳鳴り・めまい・難聴専門外来、ストレス特殊外来などを担当。

この記事は『毎日が発見』2018年9月号に掲載の情報です。

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