アドレナリンが出ると手足の指先は冷たくなる!?/9割の病気は自分で治せる!(15)【連載】

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9/6より毎週水、木曜更新!

健康であるためにはどうしたらいいのか? セルフメディケーションの時代と言われる今、私たちもそれなりの健康常識は身につけておく必要があります。

病気というものをどうとらえるか、医者との付き合い方、 病気にならない考え方――。ほかにも、食事の摂り方、ストレスの対処の仕方、あるいはダイエットを成功させるコツな ど、明るく元気に毎日を過ごしてもらえる有益な情報を連載でお届けします。今の生活をもう一度見直し、自己治癒力を高めるスキルを学びませんか?

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自律神経のバランスが崩れると疲労感や不定愁訴の原因に

血圧が急激に上がっているときの自律神経系の状態は、交感神経が優位になっています。優位とは緊張という言葉に置き換えてもいいのですが、この緊張は、不要な刺激、つまりストレス負荷が大きすぎる状態だと言えます。

過度のストレスを受けて交感神経が緊張すると、腎臓の上にある副腎という臓器から、アドレナリンという神経伝達物質が分泌されて心拍数が増え、心臓がドキドキしたり、俄然やる気が出てきたりします。気分の高揚を表現するとき、「アドレナリンが出ている感じがする」などとコメントするスポーツ選手を見かけますが、まさに交感神経が優位の状態を表しています。そして、おそらくその選手の手足の指先はひんやりと冷たくなっているはずです。ストレスがかかって交感神経が優位になると、体温が平熱であっても手足の指先は血流が悪くなって冷たくなるのです。

そのアドレナリンは血糖値や血圧の上昇ももたらす一方で、体の深部体温を下げ、低酸素状態を作り出します。人間の体がエネルギーを生み出すシステムには、無酸素+低体温による「解糖系」と、有酸素+高体温による「ミトコンドリア系」の2種類があります。スポーツにたとえれば、短距離走の猛ダッシュに使われるエネルギーは解糖系、ウォーキングに使われるエネルギーはミトコンドリア系によって産生されます。

交感神経が刺激を受けると、解糖系のエネルギーが優位になり、「火事場の馬鹿力」のごとく瞬発力が出ます。しかし、この状態が続くと、持続力の源であるミトコンドリア系のエネルギーの機能低下につながり、健康にも悪影響を及ぼすのです。

ミトコンドリアの機能低下は、細胞内で作られているタンパク質の合成機能を衰えさせ、疲労感や不定愁訴の原因になります。不定愁訴とは自律神経失調症とも言われ、更年期の女性に多いのですが、実際には男女や年齢の区別なく起こります。

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頭重感、疲労感、肩こり、腰痛、吐き気、喉の詰まりなどの、慢性的な症状があったら要注意です。

岡本 裕先生(おかもと・ゆたか)
1957年大阪生まれ。e-クリニック医師。大阪大学医学部、同大学院卒業。卒業後12年あまり、大学病院、市中病院、大阪大学細胞工学センターにて、主として悪性腫瘍(がん)の臨床、研究にいそしむ。著書に『9割の病気は自分で治せる』『9割の病気は自分で治せる2【病院とのつき合い方編】』『9割の病気は自分で治せる【ストレスとのつき合い方編】』(以上、KADOKAWA)、『22世紀。病院がなくなる日』(飛鳥新社)など多数。

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「カラー版 図解 9割の病気は自分で治せる」
(岡本 裕/KADOKAWA)

文庫で大好評を博したベストセラー『9割の病気は自分で治せる』3部作のエッセンスを抽出し、読みやすく再構成したベスト版。自分の力で健康を保つための考え方&方法が満載です。

この記事は書籍「カラー版 図解 9割の病気は自分で治せる」(KADOKAWA)からの抜粋です。
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