「体のお肉をスッキリさせたい!」なら、1分間おしりの筋肉を伸ばしてみませんか? 骨盤矯正パーソナルトレーナーのNaokoさん考案の「おしり筋伸ばし」は、整体・ストレッチ・筋トレの効果が期待でき、スピーディーにダイエットを成功に導いてくれるといいます。そんなNaokoさんの著書『1分おしり筋を伸ばすだけで劇的ペタ腹!』(学研プラス)から、「おしり筋伸ばし」の基本トレーニングなどを厳選してお届けします。
【前回】40代で15kgやせ成功! 簡単「おしり筋伸ばし」ダイエットメソッド/1分おしり筋を伸ばすだけ
おしりを使えないと下半身&おなかは永遠にやせません
おなかや下半身太りの原因は、運動不足で、腹筋や太ももに脂肪がつくから、と思っている人も多いですが、本当の原因はおしりにあります。
おしりは体の土台です。
おしりの下に足が、上に背骨が伸びています。
粘土に割り箸をさせば安定するけれど、砂団子に割り箸をさせばグラグラするように、おしりの筋肉を使えていないと体じゅうにゆがみが発生するのです。
体がゆがむと、筋肉をまんべんなく使えず、怠ける筋肉と過剰に働く筋肉が出現します。
怠ける筋肉の代表が下腹や内もも、裏ももです。
筋肉が怠ければ、そこにどんどん脂肪がついていきます。
一方、過剰に使いがちな筋肉は肩まわりや腰、前ももなど。
これらの部分は筋肉が張って固太りや、痛みが起きやすくなるのです。
人は、使いやすい筋肉を使いたがるもの。
スクワットをしても裏ももや内ももではなく、前ももを使ってしまいます。
ちなみに、本来の動作を行うのに、必要な機能以外の機能で補って別の筋肉で動くことを「代償動作」といいます。
おしりを整えない限り、腹筋やスクワットをしても、おなかも足も細くはならないのです。
おしりが怠ける原因は毎日行っている
前かがみな生活習慣
人が四つ足から2本足で歩けるようになったのは、おしりの筋肉が発達したからです。
その証拠に、足や背中などの筋肉比率は、ライオンやゴリラなどほかの動物にかないませんが、大殿筋などおしりの筋肉比率だけは人間がダントツトップ。
つまりおしりの筋肉を使って動くのが、2本足で歩く人間本来の動き方といえます。
おしりには太ももの大腿四頭筋や背中の広背筋など、大きな筋肉が付着しています。
おしりの筋肉が働いてこそ、これらの大きな筋肉をきちんと動かせるのです。
そんな大事なおしりが、なぜ衰えてしまうのでしょう。
原因は現代の生活習慣にあります。
日々のデスクワークも電車内でのスマホ操作も、買い物でカートを押すのも、赤ちゃんを抱っこするのも、すべて体の前側を使う動作。
常に重心が前に偏っているため、背面の筋肉を使わず、おしりの筋肉も衰えがちなのです。
そのうえ、私たちはムダな動きが大嫌い。
子どもには体のゆがみはほとんどありませんが、それはムダに動いてじっとしていないから。
合理性を求めて最小限の動きしかせず、なおかつ前かがみな姿勢をとり続けて同じ筋肉ばかり使っていれば、おしりはますます怠け、ゆがみは増長されます。
ちなみにスポーツをする人でも、いつも同じ動きをして特定の筋肉しか使っていなければ、ゆがみは発生します。
おしりを発達させ、2本足で歩いてきた私たち。
おしりが怠ければ体がゆがみ、太るばかりではありません。
やがて腰が曲がり、自力で歩けなくなるリスクが高まるのです。