片足立ちで20秒立てますか? すぐできる「バランス能力テスト」/転ばない体を2カ月でつくる

すぐにつまずく、足元がおぼつかない...最近「歩く」ことで苦い経験が増えてきていませんか? その原因が加齢によって低下する「バランス能力」にあるというのは医師・安保雅博さんと理学療法士・中山恭秀さん。今回は、そんな二人の共著『家でも外でも「転ばない体」を2カ月でつくる!』(すばる舎)から、歩行時に転倒してしまう原因とバランス能力をアップできる簡単トレーニングの一部をお届けします。

【前回】加齢で低下する「バランス能力」の3つの要素/転ばない体を2カ月でつくる

【最初から読む】低いソファから立つのが苦手・・・なら今すぐ「バランス能力」をチェック

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片足立ちを何秒できるか

バランス能力を検査する方法として、文部科学省がデータを公表している「片足立ち時間」というものがあります。(新体力テスト実施要項〔65歳~79歳対象〕文部科学省)

滑らない床で、周りにものを置かず、素足で行います。

両手を腰にあて、立ちやすい足(支持脚)を決めるため、左右それぞれ片足立ちをしてみます。

片足を前に出し、5cmほど浮かせます(下イラスト参照)。

目は閉じません。

支持脚が決まったら、片足立ちをし、持続時間を計測します。

最長120秒で打ち切ります。

このとき、何秒以上立っていられるかで、得点が決まります(下表参照)。

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1から10まであり、120秒以上は最高の10点。

男性は4秒以下、女性は3秒以下で一番下の1点。

20~30秒立っていられれば、ほぼ平均的です。

2回実施し、良いほうの記録をとります。

みなさんもテストしてみてください。

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いかがでしょうか。

初めは数秒もたずにぐらつき、足がついてしまうのではないでしょうか。

でも、何度かトライするうちに、ぐらつきが減り、立っていられる時間が延びてくるのではないかと思います。

つまり、それは「バランス能力は鍛えることができる」という証拠でもあります。

ラクに続けられるトレーニングが一番

大切なのは、低下してしまったバランス能力を取り戻すことです。

繰り返しになりますが、バランス能力は総合力です。

転倒予防と言うと、「足腰を鍛えなくちゃ......」と、スクワットなどをされる方も多いかと思います。

たしかに、スクワットはとても効果のある筋トレです。

けれども、スクワットはなかなかきついのが実際ではないでしょうか。

最初はがんばっていても、いつの間にかやめていた。

続かない......という方も多いのではないかと思います。

きつい運動は長続きしません。

大事なのは、一にも二にも「継続」なのです。

また、スクワットで筋肉を鍛えても、他の機能が低下したままでは、転倒を防ぐのは難しいものです。

【次回】「歩きながら傘を開く」が転ぶリスクに? 今すぐできる「転倒予防」/転ばない体を2カ月でつくる

【まとめ読み】『転ばない体を2カ月でつくる』記事リスト

イラスト/中村加代子

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簡単なトレーニングや環境づくりで転倒は防げる! 医師と理学療法士が6章にわたって「転ばないための体作り」を教えてくれます

 

安保雅博(あぼ・まさひろ)
リハビリテーション科医、医学博士。東京慈恵会医科大学附属病院副院長。リハビリテーション科診療部長。リハビリテーション治療のパイオニア。脳卒中後遺症が専門。重度麻痺に対する筋肉注射のボツリヌス療法は有名。著書に中山氏との共著『寝たきり老後がイヤなら 毎日とにかく歩きなさい! 』『何歳からでも 丸まった背中が2カ月で伸びる! 』(すばる舎)などある。

 

中山恭秀(なかやま・やすひで)
理学療法士、博士(リハビリテーション科学)。東京慈恵会医科大学附属病院リハビリテーション科技師長。広島大学医学部客員教授。臨床経験28年、あらゆる領域の理学療法を担当。臨床業務や後進の指導に奔走する傍ら、講習会や講演、大学での非常勤講師、連載執筆、所属学会の雑誌編集や論文査読委員、学術大会におけるシンポジストや座長なども積極的に行っている。

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『家でも外でも「転ばない体」を2カ月でつくる!』

(安保雅博・中山恭秀/すばる舎)

家の中で転倒して骨折、いつの間にか寝たきり生活に……。そんな人生を防ぐために知るべきは、転んでしまう原因と転ばないための対策です。リハビリの専門医と理学療法士が教える転倒のメカニズムと簡単なトレーニング、さらには転ばない生活環境の作り方を学んで、転ばない人生を手に入れてみませんか?

※この記事は『家でも外でも「転ばない体」を2カ月でつくる!』(安保雅博・中山恭秀/すばる舎)からの抜粋です。
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