45歳で6.5時間の睡眠を!昼から意識したい「快眠のためにできること」

睡眠に関する悩みを持つ人は大勢います。質の良い睡眠をとることができれば、自律神経も整えることができるそう。今回は「快眠のためにできること」を順天堂大学教授・小林弘幸先生に教えていただきました。

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「いくら寝ても疲れが取れない」「疲れているはずなのに寝付けない」といった睡眠に関する悩みを持つ人は大勢います。

一日の中で睡眠は、自律神経を整えるのにもっとも大事な時間です。

同時に、自律神経が整っていると、質の良い睡眠を取ることができます。

「短時間しか眠れないと悩む人が多くいますが、加齢とともに睡眠時間は減る傾向にあります。厚生労働省が出している『睡眠指針』では、適切な睡眠時間は、45歳で6.5時間、65歳で6時間です。むしろ長時間寝ると、体がだるくなることがあります。原因は、長時間体を動かさないことで血流が悪くなり、酸素が行き渡らなくなること。また、長時間寝ている人は、糖尿病にかかる割合が高いというデータもあります。短時間であっても、しっかりと眠り、朝起きた時にすっきりとした状態を目指したいものです」

質の良い睡眠をつくる条件は、寝ている間に、副交感神経がしっかりと働く「リラックスモード」になること。

そのためには、日中からできることがあります。

「眠りを誘うホルモン『メラトニン』を作るには、太陽の光を浴びたり、適度な運動によって分泌される『セロトニン』が必要です。朝、起きて『だるい』と感じた時には、カーテンを開けて、日の光を浴びて、夜の睡眠に備えてください。不安や緊張が強過ぎると眠れず、眠りが浅くなった経験もあると思います。緊張を適度に緩めることも大事です。昼は交感神経が働いて活動的になる時間ですが、働かせ過ぎると、夕方、副交感神経との切り替えがスムーズにいかなくなります。交感神経は急激に上がりますが、副交感神経は緩やかにしか上がらないためです。普段から、仕事の合間にお茶を飲んでほっとする時間をつくるなど、リラックスのスイッチを刺激しておきましょう」

快眠のためにできること

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【日中】
・体を動かす
・パワースポットを持つ
・適度にリラックス

昼間の活動の中に、程よくリラックスする時間をつくり、副交感神経を刺激しておきます。

不安や怒りを抱えているときに、元気になれる場所があると、気分のコントロールに役立ちます。

「私自身は、月に1、2回、自宅近所の神社へ足を運びます。願い事を拝みに行くのではなく、良い『気』に身を投じるためです。日常とは切り離された、非日常的な環境に行くことでリフレッシュをして、やる気を高める。私にとっての、いわゆる『パワースポット』となっています。ほかにも、景色のいい場所や、美術館や映画館など、そこへ行くとパワーを回復できる場所をいくつか持っていると心の支えになります」

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【夜間】
・お風呂はゆっくり
・3分間呼吸
・携帯のスイッチoff

眠りに入る前の2時間は、睡眠のための準備タイム。

交感神経を刺激しないのがコツ。

構成/山下 崇 取材・文/三村路子 

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<教えてくれた人>

小林弘幸(こばやし・ひろゆき) 先生

1960年生まれ。順天堂大学医学部教授。日本初の便秘外来を開設。自律神経研究の第一人者。学生時代はラグビーに熱中、スポーツにも造詣が深く指導も。著書多数。

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この記事は『毎日が発見』2020年2月号に掲載の情報です。

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