年齢を重ねると誰でも、人の名前が思い出せなくなったり、もの覚えが悪くなったりします。こうした「もの忘れ」は加齢によるもので、心配することはありません。しかし、認知症は「老化によるもの忘れ」とは違います。少しでも早く発見して、いまよりも症状がひどくならないための対策が必要です。慢性炎症の研究の第一人者で、大阪大学名誉教授の宮坂昌之先生に脳活に役立つ30秒ストレッチを教えていただきました。
運動をストレスにしない!簡単ストレッチで脳活
慢性炎症を予防し、いきいきとした脳を保つためには、定期的な運動が効果的。ただしストレスは慢性炎症を引き起こしますので、つらい運動は逆効果です。
そこで宮坂昌之先生がおすすめするのがストレッチ。短時間でできるので日常に取り入れやすく、ストレスにもなりません。ゆっくり呼吸しながら自分のペースで。「気持ちいい」と感じられたらOK!
斜線マーク=この部分がよく伸びていることを意識して。無理はせず、気持ちいいと思える範囲で行いましょう。
むくみ解消! ダイエットにも!股関節のストレッチ
脚の付け根にあるリンパ節を刺激し、老廃物を流しましょう。
①肩を入れる
左右各10~20秒
両脚を大きく開き、両手を両ひざに置いて背筋を伸ばします。片方の肩をゆっくりと内側に入れ、同じ方の手でひざを外側へ押し出し、体をひねります。反対側も同様に行います。
↓
②しゃがむ
10~20秒
大相撲でもおなじみの蹲踞(そんきょ)という姿勢です。つま先を45度に開き、腰を落として、かかととお尻をつけます。骨盤に上半身の重さを預けるようなイメージで、骨盤を安定させます。
↓
腰からお尻にかけての筋肉をほぐすと、腰がラクになる!お尻のストレッチ
左右各30秒
仰向けに横たわり、片脚のひざを曲げて胸に引き寄せます。引き寄せた脚のひざに反対の手を添え、反対側の床へと倒します。肩が浮かないよう注意。反対側も同様に行います。
内もものたるんだ筋肉をしっかり伸ばして血行促進
ももが引き締まる!内もものストレッチ
左右各10~20秒
両脚を大きく開き、背筋を伸ばして立ちます。片方の脚を曲げ、腰を落としていきます。もう片方の脚は伸ばします。反対側も同様に行います。
↓
取材・文/佐藤あゆ美 撮影/西山輝彦