冬に私たちを悩ませるものといえば「肌の乾燥」。「肌が乾燥してかゆい」「肌がカサカサしてメイクがのらない」など、肌の乾燥について悩みをお持ちの方は多いことでしょう。
正しい肌の乾燥対策について皮膚科医で「ウォブ クリニック中目黒」総院長の髙瀬聡子先生に教えてもらいました。
前の記事「唇?ひざ?手? みんなはどの場所の乾燥に悩んでいる?乾燥対策に必要な3つのルール(1)」はこちら。
目の周り、唇、ほほの乾燥は徹底的な保湿ケアで解消
●加齢による乾燥じわが出やすい「目の周り」
顔の中でも、目元の皮膚はかなり薄く、皮脂腺も少ないため、乾燥しがちです。特に目の下の柔らかい部分は乾燥じわができやすいので、十分な保湿が基本。しわは、放置するとどんどん深く長くなります。アイクリームで潤いを補いましょう。
コットンパックで水分をたっぷり注入
お手持ちのコットンに化粧水をひたひたに染み込ませ、目元の気になるところを中心に3~5分のせます。
目の周りにアイクリームをなじませる
摩擦による乾燥を防ぐため、力の入りにくい薬指の腹でトントンと置くようにクリームをなじませます。
◎チェック!
アイクリームは片目でパール1粒大
目の周りは皮脂腺が少ないので、油分が多めのアイクリームを使いましょう。深いしわは指で広げて、奥にクリームを押し込むように塗ります。
●ガサガサで痛い、皮むけする、縦じわくっきり「唇」
皮脂腺がなく、角質層も薄いため刺激を受けやすい部位です。油分が多めのリップクリームなどで潤いが逃げることを防ぎ、保護します。また、潤わせるために唇をなめると、より乾燥を招き、一層荒れる原因となるので気を付けましょう。
保湿力の高いリップクリームを塗る
洗顔後やお風呂上がりは油分が多いリップクリームなどをシワに合わせて縦方向に動かして塗ります。寝る前は、唇全体を覆うようにたっぷり塗りましょう。
ラップを使って、集中ケアも
リップクリームなどを塗った唇を覆うようにラップを貼り、5~10分おいたら剥がします。しっかりと油分が浸透します。
◎チェック!
ハチミツで唇の保湿を
ハチミツに含まれるビタミンB2は、肌を整えて唇の乾燥やひび割れを防ぐ働きがあります。リップクリームなどの代わりに使ってもいいでしょう。
●粉を吹く、かゆい、化粧のりがいまいち「ほほ」
洗顔やクレンジングの際、肌への刺激が強過ぎたり、洗い残しによって汚れが蓄積したりすると、乾燥の原因になります。タオルでゴシゴシ顔を拭くなど、肌に摩擦を与える行為も厳禁。角質層の奥まで水分が浸透する化粧水のつけ方を覚えましょう。
手のひらで押さえるように入れる
化粧水を手に取り、顔の中央から外側へ、まんべんなくなじませます。乾燥しやすい部位は、特に念入りにつけましょう。
肌の奥まで化粧水を入れ込む
首までしっかりなじませたら、手のひらで化粧水を押し込むように入れ込み、肌の奥まで浸透させます。仕上げにこっくりしたクリームなどで覆います。
◎チェック!
化粧水は500円玉大ぐらい
化粧水を手でつける場合は、500円玉大程度が目安。コットンを使う場合は、ひたひたになるまで、惜しみなくたっぷりと含ませましょう。
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取材・文/笑(寳田真由美) 撮影/西山輝彦 モデル/永谷佳奈