肝臓に中性脂肪が過剰にたまる肝脂肪。患者数は推定約3000万人で、4人に1人と言われています。そこで肝臓のダイエットを始めてみませんか。栗原クリニック東京・日本橋院長の栗原 毅(くりはら・たけし)先生に、「緑茶の効能と茶がらを活用したレシピ」について教えてもらいました。
【前回】知っておきたい「肝脂肪にならない食べ方」。ご飯は10%減らして肉と卵はどんどん食べる!?
【最初から読む】血圧も血糖値も下がる肝臓ダイエット。まずは「肝臓の健康度」をチェックしよう!
飲んで&食べて緑茶でやせる
緑茶の効能
酸化を抑えて動脈硬化を防ぐ
茶葉にはカテキンやビタミンCが豊富。これらの働きによりLDL(悪玉)コレステロールの酸化を防ぎ、動脈硬化の予防に役立ちます。
中性脂肪の合成を防ぐ
血糖値の上昇を抑えて中性脂肪の合成を防ぐには、食前に緑茶を1杯。渋味と苦味が満腹感を呼び起こすので食後の1杯も忘れずに。
血圧の上昇を抑える
緑茶を飲むと活性酸素を除去する酵素が増え、血中で一酸化窒素が増えて血管が広がり、血圧上昇を抑制。リラックス効果もあります。
認知症を予防
カテキンには脳の萎縮や学習・記憶の低下を抑える作用が。うま味成分のテアニンには、ストレスによる脳の老化促進を防ぐ働きも。
血糖値の上昇を防ぐ
緑茶の渋味成分であるカテキンはポリフェノールの一種で、糖質の吸収を抑制したり、食後血糖値の上昇を抑える働きがあります。
《お茶を飲んだ後は》
茶がらにぽん酢や酢をかければ、即席おひたしに。野菜のように食べられます。
捨てたらもったいない
お茶を淹れた後に出る茶がらを再利用します。
ほんのりとしたお茶の苦味がアクセント
「しゃぶしゃぶの茶がらチーズあえ」
1人分353kcal/塩分0.8g
材料(2人分)
豚肉(しゃぶしゃぶ用)...160g
くるみ...4粒
酒...適量
(A)茶がら...大さじ2
(A)オリーブ油...大さじ1と1/2
(A)粉チーズ...大さじ1
(A)にんにくすりおろし...小さじ1/2
塩...少々
作り方
(1)鍋に湯を沸かし、酒を入れる。沸騰したら火を弱め、静かに煮立つ火加減で豚肉を数枚ずつくぐらせる。肉の色が変わったらざるに上げ、繰り返す。くるみは砕いておく。
(2)ボウルに(A)を合わせて(1)をからめ、塩で味をととのえる。
(3)器に盛り、くるみを散らす。
あと一品ほしいときにのせて焼くだけ
「油揚げの茶がらみそピザ」
1人分141kcal/塩分0.8g
材料(2人分)
油揚げ(京揚げ)...1枚
茶がら...大さじ1
みそ...小さじ1
かつお節...大さじ1
溶けるチーズ...25g
作り方
(1)アルミホイルの上に油揚げをのせ、みそを塗る。
(2)茶がらにかつお節を混ぜて(1)の上にのせ、チーズを散らす。
(3)トースターで5分焼き、4等分に切る。
箸が止まらなくなるやみつきサラダ
「茶がらと大根のサラダ」
1人分38kcal/塩分0.3g
材料(2人分)
大根...200g
茶がら...大さじ1
塩...ひとつまみ
ごま油...小さじ1
白すりごま...少々
作り方
(1)大根はせん切りにする。ボウルに入れて塩を加えてもみ込み、10分おいて水けを絞る。
(2)(1)に茶がらとごま油を加えて混ぜる。味をみて足りないようであれば塩少々(分量外)で味をととのえる。器に盛り、すりごまをふる。
お茶風味が爽やか常備菜にもぴったり
「茶がらきんぴら」
1人分85kcal/塩分0.7g
材料(2人分)
ごぼう...1/2本(80g)
にんじん...1/6本(40g)
茶がら...大さじ1~1と1/2
ごま油...大さじ1/2
酒...大さじ1と1/2
(A)砂糖...大さじ1/2
(A)しょうゆ...大さじ1/2
作り方
(1)ごぼう、にんじんはせん切りにする。
(2)フライパンにごま油を熱し、(1)を炒める。全体に油が回ったら酒を加えて炒める。
(3)全体に火が通ったら茶がら、(A)を加えて炒め合わせる。お好みで赤とうがらしを入れてもいい。
ご飯や豆腐にのせてお酒のつまみにも〇
「茶がらの佃煮」
1人分13kcal/塩分0.4g
材料(作りやすい分量・約4人分)
茶がら...大さじ4
ちりめんじゃこ...大さじ1
しょうゆ...大さじ1/2
みりん...大さじ1/2
作り方
鍋に材料全てを入れ、汁けがなくなるまで弱めの中火で加熱する。
取材・文/オフィス・エム(寳田真由美) イラスト/佐藤香苗 レシピ制作・監修・栄養計算/成澤文子 撮影/米山典子 スタイリング/片野坂圭子