栄養たっぷり!フィッシュソーセージがおすすめなわけ/フィッシュソーセージ(1)

40.jpgフィッシュソーセージは低価格で、鶏肉並みに低エネルギーな食品です。また、たんぱく質、カルシウム、鉄だけでなく、原料が魚肉なので血液サラサラ効果の高いDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)などの含有量も高いです。骨粗鬆症が心配な方や成長期のお子さんのおやつにもおすすめですし、食材の1つとして料理に活用すると栄養面を補うことができます。しかも常温で比較的長期保存できる製品なので、ストックしておくと便利です。

おすすめのポイント

その1 低価格で、鶏肉並みの低カロリー

その2 カルシウムやDHA・EPAなどの優れた栄養が手軽に摂れる

その3 常温で比較的長期保存できる

 

昭和30年代、フィッシュソーセージの原料はマグロだった!

昭和30年代、全国高等学校家庭科実践コンクールという家庭科クラブの生徒の全国大会でグランプリを獲得した中に、「フィッシュソーセージを毎日の食に取り入れた、貧血の改善効果」というものがありました。発表したのは第二次世界大戦で、戦争未亡人となった母親に育てられた女子生徒。勤めに出る母親が健康診断で貧血と診断されました。たんぱく質、鉄分を補給するために、フィッシュソーセージを毎食のメニューに取り入れたところ、母親は貧血が改善し、体力を取り戻していった、というエピソードが残っています。現在のフィッシュソーセージの原料はスケソウダラですが、当時の原料はまぐろで、鉄分の含有量がより高かったのです。


フィッシュソーセージの歴史

その歴史は古く、大正時代から各地の水産試験場でフィッシュソーセージ作りの実験が繰り返されていました。腐敗しやすい魚肉の保存性を高めると同時に、西洋式のソーセージを日本人になじみの深い魚肉で作ってみようという理由でした。1951年ごろまでに、愛媛県の西南開発が生産したフィッシュソーセージが、一般には元祖といわれています。同じころ、日本水産も開発に着手しています。当時の原料はまぐろや鯨が主体で、両端をタコ糸で縛っていました。

年間生産量は1953 年の200トンから、1954年は4,000トン、1955年は1万2,000トンと飛躍的に増えたのですが、その要因は何と「第五福竜丸事件」でした。1954年の米国の水爆実験で被爆した第五福竜丸は大量のまぐろを積んでいたため、まぐろのイメージと相場は暴落。値の下がってしまったまぐろは次々とフィッシュソーセージに変身していったのです。

しかし、タコ糸縛りは手作業のため生産量には限度があります。そこで、大森製作所(現・大森機械工業)が1955 年に、おなじみのアルミの留め金方式を開発。その結果、フィッシュソーセージの生産量は飛躍的に増えました。原料は64 年にマグロから鯨へシフトし、1967~68年ごろからスケソウダラのすり身が使われています。分類上はかまぼこと同じで、豚脂やこしょうなどで畜肉風に味付けし、肉色に着色しています。魚肉ハムというのもありますが、塩漬けした魚肉や豚肉などの肉片を、フィッシュソーセージの原料と混ぜ合わせて作っています。

 

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構成・文/石井美佐 撮影/中野正景

  

村上祥子(むらかみ・さちこ)さん
<教えてくれた人>
村上祥子(むらかみ・さちこ)さん
料理研究家・管理栄養士。1942年、福岡生まれ。公立大学法人福岡女子大学国際文理学部・食・健康学科客員教授。食材の持つ力で健康寿命の延伸を図る研究に関与。同大学にある「村上祥子料理研究資料文庫」で50 万点の資料が一般公開されている。公式ホームページ http://www.murakami-s.jp/
この記事は『毎日が発見』2017年11月号に掲載の情報です。
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