70歳以上の2人に1人はかかると言われる脊柱管狭窄症。背骨の変形などから脊柱管が狭くなって神経が圧迫され、血流が滞って神経の働きが低下することで、腰や足などに不調が生じてしまいます。早稲田大学スポーツ科学学術院教授、整形外科専門医の金岡恒治(かねおか・こうじ)先生に「腰をゆるめる脊柱管1分体操」を教えてもらいました。
【前回】足腰の痛みや尿漏れ...それって「脊柱管狭窄症」かも!? 症状を和らげる方法は?
脊柱管1分体操を始めましょう
腰をゆるめる
背骨をバネにたとえてみる
黄色靱帯がたわんで厚くなる
24個の小さい骨でできている背骨を結び付ける黄色靱帯。加齢によって厚みを増し、脊柱管を狭くします。
▼体操をすると
神経の圧迫がゆるむ
腰を丸めると背中側の骨の間隔がバネのように広がり、黄色靱帯も伸びて脊柱管を通る神経の圧迫が軽減します。
【腰をゆるめる】腰押し
1セット1分で1日3セット
POINT:息を吐きながらお尻の穴をすぼめる
(1)あおむけに寝てひざを立てる
足は肩幅に開き、両ひざを直角に立ててあおむけに寝る。頭の下にタオルを畳んだものを置いて、枕代わりに使っても良い。
(2)背骨の反りをゆるめる
おなかに両手を置き、鼻から息を吸って膨らませる。次に口から息を吐きながらおなかをへこませて、床に向かって腰を押す。
【腰をゆるめる】四つんばい正座
1セット1分で1日3セット
POINT:ひざが痛い人はできるところまで腰を落とす
(1)四つんばいになる
両手、両足は肩幅に開いて四つんばいになり、おなかに力を入れる。
(2)腰と背中を丸める
息を吸いながら背中を丸め、そのまま自然な呼吸で10秒間保つ。
(3)お尻を引き正座する
手の位置は変えずに、息を吐きながらお尻を後ろに引いて正座する。
【次回】お尻をキュ! 筋肉を強めて「脊柱管狭窄症」を改善する「脊柱管1分体操」
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取材・文/松澤ゆかり イラスト/秋葉あきこ