70歳以上の2人に1人はかかると言われる脊柱管狭窄症。背骨の変形などから脊柱管が狭くなって神経が圧迫され、血流が滞って神経の働きが低下することで、腰や足などに不調が生じてしまいます。早稲田大学スポーツ科学学術院教授、整形外科専門医の金岡恒治(かねおか・こうじ)先生に「筋肉を強める! 脊柱管1分体操」を教えてもらいました。
脊柱管1分体操を始めましょう
筋肉を強める
腰椎の安定性が増し腰への負担が軽くなる
腰椎を支えている筋肉が衰えると、良い姿勢を保つことができず、腰椎が不安定な状態に。
次第に骨の変形などが起きて、脊柱管が狭くなってしまいます。
腰骨を支える働きがある「腹横筋」や「多裂筋」などの筋肉を鍛えることで、腰椎を安定させることができます。
腰椎にかかる負担が軽減されて、脊柱管が狭まることを防ぎます。
腹横筋
腰椎や骨盤に直接付いていて、おなかの周りをぐるりと取り囲んでいる筋肉。
多裂筋
背骨を構成する一つ一つの骨の両側に付いていて、背骨から斜め下方向に伸びる筋肉。
四つんばい手足上げ
1セット1分で1日3セット
POINT:足が上がらない人は手だけでOK
(1)四つんばいになる
背筋を反らさずにおなかに力を入れて、首が下がらないようにする。
(2)右腕を床と平行に上げる
首やおなかが下がらないように、右腕を床と平行になるまで上げる。
(3)左足を床と平行に上げる
左足を床と平行になるまで上げる。反対側の腕と足も同様に行う。
お尻をキュ
1セット20秒1日3セット
POINT:ヘソとお尻の穴を近づけるように持ち上げる
(1)両足のひざを立て肩幅に開く
床にあおむけに寝て、腕は体の横に置く。ひざの角度が60度ぐらいになるように立てる。
(2)お尻をキュと持ち上げる
息を吐きながらお尻を持ち上げる。ひざの角度が90度になる位置で20秒間保つ。
【まとめ読み】特集「脊柱管狭窄症を改善する『1分体操』」記事リスト
取材・文/松澤ゆかり イラスト/秋葉あきこ