国民が選択を迫られるワクチン接種。森永卓郎さんはどう考える?

感染リスクが特に大きいのは70代、80代以上

自分自身の命がかかっていることですから、軽々しいことは言えませんが、私は世界共通で医療従事者が最優先となっていることを踏まえると、感染のリスクの高い人は早めに接種して、感染リスクの低い人は、しばらく様子を見るというのが現実的ではないかと考えています。

感染リスクの高い人というのは、例えば大都市の住民や大都市勤務者です。

新型コロナは人が密集することで感染します。

昼間人口ベースで見ると、日本の人口密度は全国平均が平方キロあたり348人ですが、東京都は7549人、東京都千代田区は7万3162人です。

東京都心は全国平均の200倍以上の人口密度になっているのですから、それだけリスクが高いことになります。

もう一つは、特に年齢の高い人です。

新型コロナに感染した場合の死亡率は、1月6日現在で60代が1・4%、70代が4・5%、80代以上が12・3%と急速に高くなります。

そのため、特に年齢の高い高齢者は、ワクチン接種を受けるメリットが大きくなるのです。

ただ、これはあくまでも一般論で、ワクチン接種を受けるかどうかは、その人の健康状態やライフスタイル、あるいは人生観によって一人一人の事情が異なると思われます。

ただ、接種の案内が来る時期は近いので、自分がどうするのか早めに考えておきましょう。

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森永卓郎(もりなが・たくろう)
1957年生まれ。経済アナリスト、獨協大学経済学部教授。東京大学卒業。日本専売公社、経済企画庁などを経て現職。50年間集めてきたコレクションを展示するB宝館が話題。近著に、『なぜ日本経済は後手に回るのか』(角川新書)がある。

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『なぜ日本経済は後手に回るのか』

(森永 卓郎 森永 康平/KADOKAWA)

新型コロナウイルス感染症によって生じた日本経済の失速。その原因は長年続いている「官僚主義と東京中心主義」にあると、森永さんは分析します。では今後どうすれば感染拡大を抑え、経済的苦境を脱することができるのか――。豊富な統計やデータを基に導き出された、未来への提言が記された一冊です。

この記事は『毎日が発見』2021年3月号に掲載の情報です。

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