家にいる時間が長くなって、老後のことも考えると頭に浮かんでくる「自宅のリフォーム」。とはいえ、いったい何から始めればいいのか...となかなか手を付けられませんよね。そこで、6万件以上の実績を持つリフォーム会社社長の著書『住宅リフォームを考えたら必ず読む本』(二宮生憲/あさ出版)から、後悔しないために知っておきたい「リフォームのポイント」をお届けします。
工程表を見れば工事のすべてがわかる
リフォーム工事の契約には、「○年○月○日~○年○月○日」というように、必ず工期が示されています。
工期は営業担当者がお客様の都合を確認して決定します。
契約後は現場監督に工事内容を引き継ぎ、現場監督は「工程表」を作ります。
着工の前に必ずお客様の家へお伺いし、「工程表」をお渡しして工事の流れや注意事項などをお話しします。
現地調査をして多少変更することもありますが、この工程表を基に工事を行います。
工程表を見て、お客様には「トイレ工事中はここからここまでトイレが使えなくなります」「キッチンの工事はこの日からですので、この日までに流しの下など、すべて中のモノを出してください」などリフォーム工事の準備をしていただきます。
どのタイミングでどのような工事が行われるのかが「工程表」を見れば一目瞭然です。
一度決定した工期を、リフォーム会社(請負側)の都合で変えることはまずありません。
また、お客様の都合で変更になる場合はありますが、工事開始の数日前にはすべての段取りが完了しています。
よほど特別な事情がない限り変更すべきではありません。
工事は一人の力で行うものではなく、いろいろな人の力で進むものです。
したがって日程が変更になると、最初からすべての段取りを組み直さなければならないため、広範囲に迷惑をかけることになります。
商品の納期が工程表作成の基準になる
工期を決めるポイントの一つとして、現場で使われる商品の納期があります。
ほとんどの場合、システムキッチンやシステムバスはオーダーメイドです。
商品は「今日頼んで明日納品」はまずありません。
たとえばシステムキッチンの場合、それぞれの家に合わせて製作するものなので、納品されるまでに最低2週間以上かかります。
物によっては、納期が一カ月先などという商品もあります。
職人さんの手配は納期がベースになる
リフォーム会社の営業は契約前の打ち合わせ段階で各メーカーの担当者に、いつ発注すればいつ納品になるのかを必ず確認しています。
とくに事情があって急いでいる方の場合、例外的にメーカーに仮発注をして早めに納期を設定してもらう場合もありますが、これはあくまで特殊な例です。
最近は住宅設備メーカーや建材メーカーでは、基本的に営業所の在庫を、できる限り減らしていく傾向にあります。
出荷はすべて工場からが原則になっているので、その分、余計に時間がかかります。
また、工事をしてもらう職人さんの手配は、商品の納期が確定してからになるので、商品の納期がいつになるかがいちばん大切なポイントです。
工程表を見れば一目瞭然
キッチン・洗面所・トイレ改装の場合の工程表。
左側に工事の内容が記入されていて、いつからいつまでがどのような工事かがひと目でわかる。
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全6章にわたって、自宅のリフォームをするために確認した方がいい「27個の質問と答え」がまとめられています