2019年10月より消費税率が8%から10%に引き上げられます。消費税が上がると家計の負担が増えることが予想されるため、利用できる制度をよく知って賢く対策をしていきたいところです。今回は「消費税増税に伴うキャッシュレス支払いへのポイント還元」が受けられるしくみについて、1級ファイナンシャル・プナンニング技能士の風呂内亜矢さん、消費生活ジャーナリストの岩田昭男さんに教えてもらいました。
カード払いなどがポイント還元の対象に
普段の買い物でカード払いをすると、支払い額に応じてポイントが付きます。ポイント数は毎月届くカード利用明細書などで確認できます。
今回、さらに上乗せされてポイントが付くのが、「消費税増税に伴うキャッシュレス支払いへのポイント還元」です。
「この制度は、カードやポイント機能のある電子マネーでの支払いなどが対象です。現金払いには適用されないので注意が必要です」と岩田さん。下記のように、店舗の種類によって上乗せされるポイントの還元率は異なります。
カード払いなどで買い物をすると消費税のポイント還元が受けられる
【ポイント還元の流れ】
1 中小店舗やコンビニなどで、商品を購入したり、サービスの提供を受ける。
2 代金をクレジットカードや電子マネーなどで支払う。
3 後日、カード会社などからポイント還元 を受ける。
経済産業省に加盟店登録した店舗で買うとポイント還元が受けられます。2019年7月末現在、登録店舗は全体の1割程度なので、ポイント還元が受けられる店舗かどうかの確認が必要です。
【ポイント還元率】
◆還元なし
大企業(資本金が5,000万円を超え、従業員が50人を超える(サービス業の場合は100人を超える)企業のスーパー、デパート、家電量販店など。
◆2%還元
コンビニ、外食、ガソリンスタンドなどのチェーン店。
◆5%還元
中小店舗の飲食店、小売店、宿泊施設など。
風呂内さんは「8%の軽減税率が適用される『飲食料品』を買った場合も、5%や2%のポイントの上乗せがあるのでお得です」と話します。
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取材・文/松澤ゆかり イラスト/イイダミカ