景気サイクルから予測。2019年半ばに株価の"天井"がやってくる!/お金の教養

pixta_31463335_S.jpg長く続いたデフレのトンネルから脱しようとする日本。しかし、世の中的に景気がよくても、それを実感できていない人は多いのではないでしょうか? 老後破産や格差社会の不安が広がる昨今、自分を守るために必要なのが「お金の教養」です。

本書『知らないと損をする! 株高時代の「お金の教養」』で、株高時代を逃さず、チャンスをつかむ方法を学びましょう!

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前の記事「まさに「金の卵」! 初心者でも株価を10倍にできる「日本の飲食系株」に注目/「お金の教養」(6)」はこちら。

 

景気とは「循環」である

序章では、好景気と不景気のなりたちについてお話ししました。この章では、この両者が「交互に起こる」という話をしましょう。そう、景気とはひとつの循環なのです。

不況時に金融緩和が行われることは、ご存じの通り。
企業は収益が上がらず設備投資どころではない、個人も同じく消費する元気がない、となると株価も上がらない。そこで政府が中央銀行にお金を出させて、出回るお金の量を増やしたり、公共投資をしたりします。

それらのカンフル剤が効けば、徐々に株価が上がり始めます。この時期のことを、相場の世界では「金融相場」と呼びます。この時期が順調に続くと、民間企業の業績にも次第に好影響が出てきます。

日本では2013年に金融相場が始まり、2018年の3月決算では企業実績が軒並み良い数字が出てきています。これを「業績相場」と呼びます。現在の日本は、金融相場から業績相場に移りつつあるところにいます。

業績相場が持続すると、インフレ率が高まります。インフレは、行き過ぎるとバブルになります。そこで政府は、今度は金融引き締めを行います。これが「非金融相場」。これによって景気が悪くなり、業績が下がるのが「非業績相場」です。世の中の景気はすべて、この四つの時期を繰り返すのです。

この四つの時期(局面)の循環を過去、著名なテクニカルアナリストの故・浦上邦雄氏が著書『相場サイクルの見分け方』で解説しました。名著です。ご興味ある方はご一読を。

さて、今お話ししたのは「大きな波」の話。金融相場から業績相場へと移りゆく上昇トレンド、非金融相場から非業績相場に至る下降トレンドは、それぞれ約 20 年のスパンをもちます。その中にも、大小さまざまな波があります。金融政策の効果が形になるまでの数年間のサイクルや、それより長くとって見る7~8年のサイクルもあります。

もっとも短いのは日々の売り買いによって起こる上下。これも「弱気」と「強気」のせめぎ合いですから、一種のサイクルと呼べます。これら大小のサイクルを念頭に置きながら、日本の景気変動を解説してみたいと思います。

 

サイクルから予測できる日本の景気

景気の循環を見るときは、株価の「底」をスタート地点とするのが定石。今回の好景気でいうと、2012年の 11 月 14 日から、長らく低迷していた株価が上昇に転じました。その理由は、前日 13 日の、民主党野田首相(当時)による国会解散の宣言。次の選挙では民主党から自民党に政権が移ると読んだ投資家たちが、買いに転じたのです。果たして翌 12 月、自民党が大勝して第2次安倍政権が誕生。ここから、アベノミクス相場が始まりました。

2013年4月、就任直後の黒田総裁は「2015年末までにインフレ率2%を達成してデフレ脱却する」と宣言。そこから株価は急上昇、2015年6月には2万900円台という高値を付けますが、残念ながら2%の目標達成には至りませんでした。

原因はいくつかあります。消費税8%への引き上げや、森友・加計問題や南スーダンPKOの日報問題などによる政権への支持率低下が、しばしば上げ潮に冷水をかけたからです。2016年6月には1万5000円割れという急落が起こります。これはイギリスのEU離脱が決定したせいでした。こうして、アベノミクス相場の上昇第一波が終了。ここまで約3年間のサイクルになっているのがわかりますね。

その後始まったのが、上昇第二波です。

2017年 10 月 13 日、解散総選挙に伴う自民党大勝が好感され、株価は 21 年ぶりに2万1000円台を突破。年明け1月 23 日には 26 年ぶりに2万4000円台を突破。この日の2万4129円を天井として、今は再び2万1000円台に落下、小休止中です。

この調整局面が終われば、次は第三波。2018年 3 月、4月、まさに本書の執筆中に底入れとなるなら、そこから2年半~3年上げる、というのが波動(景気サイクル)から見た読みです。

つまり、2020年の後半くらいに第三波の天井がやってくる。しかしその前に、最初の天井は、2019年の年央までにやってくると私は予想しています。

先ほど述べた通り、波には7年単位のものもあります。2012年 11 月の7年後と言えば、2019年 11 月。だから、ここに第三波の当面の天井(山)が来る!......といいたいところですが、実際はもう少し早く、年央くらいになりそうです。

理由は、前章でも述べた消費税です。 10 月に消費税が 10 %になれば、また株価は下がります。ということは、その前が天井になるでしょう。2019年半ばに、波動から見て2万7000円。これが当面の予測です。

 

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菅下清廣(すがした・きよひろ)

スガシタパートナーズ株式会社代表取締役。国際金融コンサルタント。投資家。学校法人立命館 顧問。メリルリンチをはじめとする名門金融機関で活躍後、現職。
変化の激しい時代に次々予想を的中させることから「経済の千里眼」の異名をもち、政財界にも多くの信奉者をもつ。『今こそ「お金の教養」を身につけなさい』(PHPビジネス新書)、『マネーバブルで勝負する「10倍株」の見つけ方〔2018年上半期版〕』(実務教育出版)など著書多数。

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『知らないと損をする!株高時代の「お金の教養」』
(菅下清廣/KADOKAWA)

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この記事は書籍『知らないと損をする!株高時代の「お金の教養」』からの抜粋です
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