「家事は私がすべき仕事」ではない! 家族を変える「飯炊き女」からの脱出/新しい幸せの始め方

あなたは今、「家族のための私」で生きていませんか? 「もしあなたが『このままの人生で本当にいいんだろうか』。そう感じているならば、自分と向き合うサインです」と語るのはAmeba公式トップブロガー・中道あんさん。「夫や3人の子供たちとくらべて、ただ歳を重ねているだけ」と感じながら専業主婦をしていた中道あんさんですが、40歳でパートを始めたことをきっかけに、その後は正社員となり、夫と別居、そして50代半ばで起業をするまでに人生が変わりました。

中道あんさんが「このままではいけない、変わらなきゃ」「一歩を踏み出そう」と考え、「私のための私」になれたのはなぜなのか。中道あんさんの著書『昨日とは違う明日を生きるための 新しい幸せの始め方』(KADOKAWA)よりこれからの時代を生きるヒントを厳選してお届けします。

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※画像はイメージです

「家事は私がすべき仕事」ではない

家事には終わりがない

今朝もまた、トイレに入ったら、トイレットペーパーの芯が窓際にポツンと置かれていました。息子よ、なぜその手で捨てない?手を洗おうとしたら、ハンドソープのボトルが空。やっぱり詰め替えるのは私か。息子が「もうシャンプー切れそうやで、買ってこなあかんで」って、私がか......。

キッチンの排水溝に詰まった何とも気持ちが悪い油汚れを、定期的に私が掃除していることを、きっと家族の誰も知らないままでいるのでしょう。

こんなことが、日常にはたくさんあります。炊事・洗濯・掃除以外に細かな「名もなき家事」が数えきれないほどあり、やってもやっても終わりがない。

家族の見えないところで、ひとりで家の仕事を抱え込んでしまっている女性がたくさんいるはずです。あなたもそうではありませんか?

そして一日の終わりに待っているのが、最後の難関、「夕食の準備」です。

ほんと、しんどいですよねぇ。でも、「これをしなきゃ一日が終わらない、逃げられない」と感じている人も、多いのではないでしょうか。

なぜ私が謝るの?

まだ会社員をしていたときのことです。LINEで「ご飯を炊いておいて」と大学生の娘に連絡をしておきました。スーパーに寄って急いで家に帰ってみると、ご飯が炊けていません。娘はリビングでうたた寝をしてしまったとのこと。「あっ、ゴメン忘れたわ」で終わりです。これが自分ならば、申し訳ない気持ちでいっぱいになるのに、娘には反省の色は全く見られません。

このときは、大急ぎで米を研いで鍋で炊き上げました。当然、食事を出すのは遅くなります。遅くなった原因は私ではないのに、「遅くなってごめんね。さぁ食べよう!」って、なぜ私が謝っているんだろう?あなたにもそんな経験はありませんか?

これは、「家事は自分がすべきこと」という意識が私の中にあるから。家族にやってもらうたびに、小さな罪悪感を持ってしまうというわけです。

賢いママは、家事を抱え込まない

私と同じように、3人の子どもがいるママ友がいました。そこの子どもたちは、うちと違ってよく家のことを手伝っていて、感心することばかりでした。でもママ友は、「私も働いているのだから、そんなの当然」ときっぱり。

食事の後片づけも、「食器はそれぞれが自分で洗うほうが時短になるから、洗い物をやってあげることはない」というのです。ひとりの子どもがうっかり自分の弁当箱を洗い忘れたら、兄弟のお弁当は作ってあっても、自分のだけはないという事態に。ママは、「お弁当箱を洗っていなかったから作れなかったのよ」で終わり。私なら、文句を言いつつも通学カバンから弁当箱を取り出して洗って、弁当を作っておくでしょう。実際、何度もそうしていました。

そのママ友には、子どもに罰を与えるとか意地悪をしようというネガティブな意図はなく、「弁当箱を洗った子にだけ作る」という約束を守っていただけなのです。

家族の尻ぬぐいをして何とかするのがよい母、よい妻だと考える人が多いのかもしれません。私も、そのママ友を「変わっているな」と思っていましたが、あるときから、「なんて賢い人なのだろう」と見方が変わりました。

私も、頼んだのにご飯が炊けていなかったら、おかずだけ出せばよかったのです。そうすれば、子どもはどうすればよかったのかを考え、反省したはずです。

「飯炊き女」を卒業しよう

子どもが小さければ、このママ友のように、コツコツと家族を教育していく方法もありますが、「もうそんな根気はない」という人も多いでしょう。

でも、まず自分が「飯炊き女」から脱出しないと、家族は変わりません。私が考える「飯炊き女」とは、次のような人のことです。

・家族の食事を用意するのは、自分の仕事だと思っている
・自分が出かけるときは、家族のご飯を用意して行く
・「今日は家事をしたくない」と思っても、食事は作らねばならないと考える
・自分はお腹が空いていないときでも、家族のために頑張って作る
・相手が何も言わなくても、「今日は夕飯いるの?」と心配する

もしあなたが、「家事が大好きで、家族のために家事をすることが楽しいし、幸せ」と思っているなら問題はありません。

でももし、自分ひとりで家事を抱え込んでいることにストレスを感じていたり、この先、ストレスになりそうな予感があるのならば、今のうちに見直す必要があります。

POINT

家事をひとりで抱え込んでしまう構造を、変えてみよう

 

中道あん(なかみちあん)

「女性の生き方ブログ!50代を 丁寧に生きる、あんさん流」主宰。Ameba公式トップブロガー。20代で結婚、2男1女を授かる。結婚22年で夫と別居。55歳「自分らしく生きたい女性のための発信塾」を起業。4歳になるイングリッシュコッカースパニエルと日々の暮らしを楽しんでいる。著書に50代、もう一度「ひとり時間」』KADOKAWAがある。

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『昨日とは違う明日を生きるための 新しい幸せの始め方』

(中道あん/KADOKAWA)

15年前の私は、今がこんなに輝いているなんて、想像すらしていなかった。「家族のための私」から、「私のための私」に! Ameba公式トップブロガーによる40代からの人生を新しく構築する 「女性版ライフシフト」のバイブル。

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※この記事は『昨日とは違う明日を生きるための 新しい幸せの始め方』(中道あん/KADOKAWA)から一部抜粋・編集しました。

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