実家の片付けは長期戦! まずは親の「思い入れ」の少ない場所から手をつける

pixta_28199424_S.jpg離れて暮らす親の家が、知らない間に物であふれていませんか?
実家の片付けは親の安全な暮らしを守るうえでとても大切なこと。しかし、家族だからゆえいさかいの原因にもなりかねません。そこで、実家の片付け講師として活躍する渡部亜矢さんにお話を伺いました。

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前の記事「「年なんだから、もう使わないでしょ」はNG! 「実家の片付け」をするときの心構えとは?(2)」はこちら。

 

片付けは、床の散らかりなど転倒の危険がある場所から始めましょう

実際に片付ける際のコツを渡部さんは次のように言います。
「最初に片付けやすいのは、"親のハート=思い入れ"が少ない場所。そしてやるべきは"命に近い=放っておくと危険度が高い"場所です。初めにたんすの中から片付ける人がいますが、物量的にも多く挫折しやすいので、難度が低い順から始めるとよいです」

まずは日常的に出入りする廊下や玄関、家じゅうの床や階段などから始めるとよいでしょう。
「玄関周りに置かれた物は災害時には避難の邪魔に。居室や寝室など床の散らかりは転倒の危険性があり、深夜にトイレに行くことも想定して動線の確保が大切です。親に片付けを嫌がられたら、地震で落ちてきたら危険だから棚の上の物をどかすね、と防災を理由にするのも手です」

それらを終えてからキッチンや寝室などに手を付けるとよいでしょう。また片付けの中で通帳や印鑑などの保管場所を確認しておくことも大切です。
「どこにあるの? と聞くと遺産目当てなど負の印象を与えてしまいます。『私はここにしまっているけれど、テレビでこうおすすめしていたの。お母さんはどうしてる?』など間接的に聞くのがよいでしょう」

実家の片付けは長期戦。一日で全部終えようとせず、今週末は寝室...と小さな目標を立て、少しずつ行いましょう。

 

◆ポイント1「"親のハートから遠く、命に近い場所"から片付けましょう」

まずは放っておくと命の危険があるところ(命に近い場所)から始めましょう。親の思い入れの少ない(ハートから遠い)物や場所からだと親も抵抗感が少なく始められます。

(1)廊下・玄関・庭
片付けに親の同意の得やすい場所です。壊れた物など不要な物は撤去し、庭は草むしりや剪定をしましょう

(2)居室・寝室を含む床
直置きの物は転倒の原因になるので必ず捨てるか移動を。段ボールなどがあれば中身を確認して片付けましょう。

(3)浴室・トイレ
扉の周りに大きな物があると地震で閉じ込められる危険性もあるので注意。床の上のストック用品は移動を。

(4)棚の上
食器棚や棚の上など手の届かない場所には、ほとんど使わない物が置かれています。確認して廃棄しましょう。

(5)健康に関する物
薬や健康器具は1カ所にまとめて。薬はお薬手帳と共に保管すると探しやすい。使用期限の過ぎた薬は廃棄しましょう。

(6)旧子ども部屋
実家をトランクルーム代わりにしている人は、迷わず不要品の処分を。見本の部屋となるよう片付けをしましょう。

 

◆ポイント2「(1)~(6)の後、以下を順に進めましょう」

(7)キッチン
(8)リビング・寝室
(9)クローゼット・たんす
(10)書斎・本棚
(11)貴重品・重要書類
(12)アルバムなど思い出の品

 

◆ポイント3「渡部さん直伝! 片付けワザ」

1.両手の法則
親にぐるっと手を回してもらい、届く範囲が把握できる物の量。つり戸棚など手が届かない場所の物は廃棄を検討しましょう。

2.一時保管場所
親が捨てるべきかどうか3秒以上迷ったら、一時保管箱を作ってまとめましょう。半年後も使っていなければ処分を考えましょう。

3.わく枠大作戦
薬箱、手紙箱のように「〇〇箱」を作って分類して枠内に収めることで探しやすくします。箱の中は整頓できていなくてもOK。

 

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<教えてくれた人>
渡部亜矢(わたなべ・あや)さん
神奈川県生まれ。実家片づけ整理協会代表理事。高齢化に即した「実家片づけアドバイザーR」育成講座などを行う。『カツオが磯野家を片づける日~後悔しない「親の家」片づけ入門』(SBクリエイティブ)など著書多数。

 

取材・文/中沢文子

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この記事は『毎日が発見』2018年10月号に掲載の情報です。

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