捨て方に迷ったら素材で判断
気がつけば、年の瀬はもうすぐそこ。気持ちよく新しい年を迎えるためにも、片付けや大掃除の準備はいまから始めましょう。意外に分かりにくいゴミの捨て方を片付けのプロ、古川めぐみさんが伝授します。
分別やゴミ出しは地域ごとにルールが異なりますが、基準となるのは「素材」と「大きさ」。例えば置物なら、木製は可燃ゴミ、金属製は不燃ゴミ。最大辺が40㎝以上であれば素材にかかわらず粗大ゴミ、などと判断していきます。まずは自治体が発行するゴミの出し方の小冊子を読み、地域の出し方を確認。迷ったら分解して材質ごとに処分すれば大丈夫。小型家電リサイクルや水銀含有物などは、積極的に分別回収している公共施設や大手スーパーなどのサービスを利用しましょう。
【捨て方のポイント】
布団 -小さく切れば燃えるゴミでもOK-
毛布や羊毛布団ははさみで小さく切って可燃ゴミとして出すことも可能。「裁ちばさみ、キッチンばさみなど切れ味のいいはさみでカバーを切り、綿を少しずつ切ってゴミ袋へ。羽毛布団は羽根が飛び散るため不可。
化粧品 -中身を出してから廃棄-
液体は水に流すか布にしみ込ませ、固形のものはティッシュペーパーで拭き取るか包んで処分。成分が混ざると化学反応を起こす場合があるので、布やペーパーなどは分けましょう。外箱、容器、キャップはできる範囲で分別します。
刃物・危険物 -新聞紙に包んで"危険"と明記-
刃物、食器、ガラスは新聞紙などで包み、赤マジックなどで大きく「キケン」などと明記。ライター、スプレー缶、ガスボンベは中身を使い切ってから不燃ゴミとして捨てますが、どうしても使い切れない場合は自治体や清掃組合に相談しましょう。
古い通帳 -情報をマジックで塗りつぶす-
簡単なのは名前、口座番号などの情報欄だけ黒いマジックで塗りつぶすこと。古い印鑑は材質をチェック。木製なら可燃、金属なら不燃などのゴミとして捨てられます。使わなくなった銀行カードは残高を引き出したあと解約し、はさみで切って。
はがき・手紙 -個人情報をスタンプで目隠し-
住所、名前だけ隠したいときは、個人情報保護スタンプで消す方法も。スタンプは100円ショップなどで購入できます。太い文字や大きい文字は消しにくいこともあるので、マジックと併用しましょう」。大量にある場合や写真付きの年賀状、日記などは外から見えないように紙袋に二重に入れて。
仏壇・神棚 -僧侶や神主などに相談を-
粗大ゴミとして処分できますが、気になる人は仏教はお寺、神教は神社に相談を。多くの社寺は宗派を問わず供養やお焚き上げをしてくれます。買い替えの場合は購入店舗で相談して。「いままでありがとう」、と感謝して処分すれば心も穏やかに。
ぬいぐるみ・人形・お札 -塩と白布で清めて処分-
ほとんどが可燃ゴミとして処分できますが、人形などの目があると気になる人は、塩をふって白い紙や布に包むといいでしょう。お札、お守りなどの縁起物も、同様の方法で処分してもかまいません。
取材・文/佐藤由香 撮影/木下大造
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古川めぐみ(こがわ・めぐみ)さん
アメイジー(株)代表。個人宅の遺品整理や終活整理、片付け作業の依頼を請けおう。リサイクルやリユースも積極的に推進。H Pはhttp://www.amazy.co.jp/