節約の近道は、レシートを持ち帰ること! 買ったものを「2種類」に分けてできること

レシートを2種類に分類する理由

このように分けてみると、「ほしかったもの」が意外と多いと気づくはずです。「ほしかったもの」というのは、基本的に「我慢しようと思えば我慢できる」ものですから、生活費をやりくりする際にはこちらから減らしていきます。

「必要だったもの」を少しでも減らすと、生活の質や満足度は急激に落ち込みますが、「ほしかったもの」なら半分程度に減らしても、それほど生活の質や満足度は落ち込まないでしょう。

ただし、ここで注意していただきたいことがあります。

それが何かというと、「ほしかったもの」でも極端に減らすのはやめることです。生活には潤いも必要です。無理のない範囲で心がければいいと思います。

第二次世界大戦中には「贅沢は敵だ!」「日本人なら、贅沢はできないはずだ!」「足らぬ足らぬは工夫が足らぬ」などといったスローガンが流布(るふ)しました。これは戦争が長期になると予想され、生活物資が不足したために起きたことなのです。

現代のように物資が潤沢にあるなかで、「ほしかったもの」を削りすぎると、「なんのために生きているのかわからない」「こんな生活をあと何年続ければいいのか......」などという暗い気持ちになってしまうかもしれません。やりすぎには注意しましょう。

 

保坂 隆
1952年山梨県生まれ。保坂サイコオンコロジー・クリニック院長。慶應義塾大学医学部卒業後、同大学精神神経科入局。1990年より2年間、米国カリフォルニア大学へ留学。東海大学医学部教授(精神医学)、聖路加国際病院リエゾンセンター長・精神腫瘍科部長、聖路加国際大学臨床教授を経て、現職。また実際に仏門に入るなど仏教に造詣が深い。著書に『精神科医が教える 心が軽くなる「老後の整理術」』『精神科医が教える お金をかけない「老後の楽しみ方」』(以上、PHP研究所)、『人間、60歳からが一番おもしろい !』『ちょこっとズボラな老後のすすめ』『繊細な人の仕事・人間関係がうまくいく方法』(以上、三笠書房)など

※本記事は保坂 隆著の書籍『楽しく賢くムダ知らず 「ひとり老後」のお金の知恵袋』(明日香出版社)から一部抜粋・編集しました。

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